2019年10月17日 第42号

 カナダ統計局は11日、投票日前最後となる労働統計を発表した。9月の労働市場は雇用が5万4千人増加、失業率は0・2パーセント改善し5・5パーセントとなり、依然として労働市場が好調さを維持していることが分かった。

 雇用増加の要因はフルタイムが7万人増加したためで、特に公共機関と自営業が大きな割合を占めた。一方でパートタイムは減少した。

 ただ専門家は、失業率が下がり、最低賃金の上昇などで収入が増えているにもかかわらず、個人消費が伸び悩んでいると説明。カナダ経済はもちろん悪くはないが、失業率の低下がカナダ経済に直結していない点が今後のカナダ経済への懸念材料と語っている。

 地域別では、アルバータ州で失業率が大きく改善し前月の7・2パーセントから6・6パーセントとなった。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州が5・0パーセントから4・8パーセントにやや改善、ケベック州が4・7パーセントから4・8パーセントにやや悪化した。

 都市別では失業率が最も低いのはケベック州ケベックシティで3・0パーセント、次いでBC州ビクトリアで0・1パーセント改善し3・2パーセント、オンタリオ州オタワが0・5パーセント改善し4・4パーセント、BC州バンクーバーは0・2パーセント悪化したが4・6パーセントと好調を維持している。オンタリオ州トロントは5・8パーセント、ケベック州モントリオールは5・5パーセントだった。

 

2019年10月17日 第42号

 カナダ総選挙を1週間前に控えたサンクスギビングの3連休に期日前投票を済ませた有権者が過去最高にのぼることが15日、カナダ選挙管理委員会の発表で分かった。

 期日前投票は11日から始まり14日までの4日間実施され、投票者は約470万人。360万人だった前回2015年選挙時より29パーセント増加したと報告した。

 初日の11日は金曜日で平日にもかかわらず124万人が投票。3連休の最終日となった14日月曜日には160万人が投票した。12日は99万7千人、13日は91万5千人。

 今年の投票で期日前投票が増加した理由について、前回よりも投票所を増設したことや投票時間を延長したことが有権者にとって利便性が高くなったためではないかと説明している。

 ただマニトバ州では週末に猛吹雪が襲い、開設できなかった投票所があることから、21日の投票日にはすべての人が投票できるように準備をしたいと語っている。

 

2019年10月17日 第42号

 決戦の日が刻一刻と近づく中、各党の党首の言動も忙しくなっている。先週の党首討論会以降、人気急上昇中の新民主党(NDP)ジャグミード・シング党首は13日、ブリティッシュ・コロンビア州サレー市で記者会見し、保守党政権誕生を阻止するためには自由党との連立の可能性もあると言及した。

 これにメディアが一斉に反応した。カナダでは連立政権は過去にあまり例がない。しかも選挙期間中に連立について言及するのはかなり稀なことから、どこに真意があるのか探る動きがメディアの間で活発になっている。

 このシング党首の発言について聞かれたジャスティン・トルドー首相は明言を避け、保守党政権誕生を避ける唯一の方法は自由党に投票することだと語った。

 保守党アンドリュー・シェア党首は、自由党・NDP連立が誕生すると税金は引き上げられ、雇用は減少し借金が増えるだけと批判した。

 シング党首自身も14日になって連立についての言及を控えた。「国民に寄り添う党はNDPだけ。政権奪取が実現しても、しなくても、NDPは国民のために尽力する。ぜひNDPに投票を」と語り、NDPが掲げる重要事項6項目を実現することが最優先と語った。

 NDPが連立に言及する背景には現在の支持率にある。CBCが最新の世論調査結果を集計して導き出した支持率によると、現在自由党と保守党はほぼ互角で、どちらが政権を取ってもおかしくない状況だとしている。さらにどちらかが過半数を超える可能性は限りなく低く、少数派政権になる可能性が高い。そうなれば政権のカギを握るのは第3党となり、NDPの存在感がグッと大きくなる。

 15日現在のCBCが集計した世論調査では、保守党が32・2パーセント、自由党31・4パーセント、NDP17・4パーセント、グリーン党9・1パーセント、ケベック連合党6・6パーセント、カナダ国民党2・4パーセントとなっている。

 仮に自由党が僅差で保守党に負けることになれば、政権を維持するには連立を組む以外に方法がなくなる。その最善パートナーになり得るのがNDPということになる。しかも7日に実施された英語での党首討論会以降、NDP、特にシング党首の人気が急上昇し、若者世代から支持を得ている。

 一方で、党首討論以降もう一つ支持を伸ばしているのがケベック連合党。選挙戦が始まった時にはほとんど誰も注目していなかったが、ここにきて大きな存在感を示し始めている。ケベックといえば各党が力を入れる州。自由党としてはなるべく多くの議席をケベック州で集めたいと考えているが、ケベック連合党の急上昇がどのように影響するか予断を許さない状況となっている。

 そう考えると、自由党・NDP連合の可能性もかなり高くなってくるという専門家の見方もある。

 選挙戦期間はあと1週間。選挙戦はますます混戦模様を呈している。

 

2019年10月17日 第42号

 選挙期間も残り少なくなったサンクスギビング週末の12日に、オンタリオ州ミササガで開催された自由党の支援者集会で、ジャスティン・トルドー首相がシャツの下に防弾チョッキを着用して登場していたことが分かった。

 翌日に同州トロントのイベントに参加したあと記者会見したトルドー首相は、防弾チョッキ着用について「最優先としているのは自分の家族の安全と会場に集まってくれた人々の安全を確保すること。しかし今回のことで選挙活動の方法を変える予定はない」と語った。

 防弾チョッキを着用した理由について詳細は公表しなかったが、支援者集会の前に何らかの脅迫があったという。12日は集会開始が90分遅れ、予定ではトルドー夫人が舞台でトルドー首相を紹介するはずだったが、トルドー夫人の出席は取り止めとなった。集会ではトルドー首相の周りを明らかに護衛と分かる男性らが取り囲んでいた。

 しかし翌日のトロントでは防弾チョッキをシャツの下に着用している様子はなかった。記者会見では保守党の政策を繰り返し批判したトルドー首相だが、前日の事件は保守党関係者だと思うかとの問いには、保守党関係者のかかわりは確認されていないと否定した。

 トルドー首相への脅迫事件を受け、新民主党(NDP)ジャグミード・シング党首も、保守党アンドリュー・シェア党首も、例えどの党であっても党首が脅迫を受けるということは民主主義のカナダであってはならないことだと同日のうちにツイッターでメッセージを送った。

 シング党首は14日にブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市で記者会見し、改めてトルドー首相への脅迫事件について非難し、自身についてはこれまで脅迫を受けるようなことは起こっていないと語った。

 

2019年10月17日 第42号

 アルバータ州政府は15日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府が起こした製薬会社を訴えた集団訴訟に参加すると表明した。

 BC州政府が昨年起こした訴訟では、オクシコンティンを製造しているパーデュ・ファーマをはじめとする製薬会社を、オピオイド中毒と中毒による死亡を引き起こす原因となったとして訴えた。

 BC州では特にフェンタニル(鎮痛や麻酔に使われる強力な合成オピオイド)による死亡が相次ぎ、国内で最も被害が大きい。次いで被害が大きいのがアルバータ州。2018年には合成オピオイドによる死亡者は789人で前年の733人から増加。これに伴う費用も増大していると発表している。

 訴えはオピオイドを患者に故意に過剰に供給し中毒患者急増の原因をつくったとしている。

 アメリカでも同様の訴訟で、今年8月、オクラホマ州でジョンソン&ジョンソンにオピオイドを過剰に販売し利益を得るために故意に危険性を軽視したとして5億7200万米ドルの支払いを命じる判決が出ている。

 アルバータ以外にも、オンタリオ州、ニューブランズウィック州がすでに訴訟に参加している。

 

 

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