2020年3月26日 第13号

 ケベック州ケベックシティで21日、新型コロナウイルスに感染している女性が外出し、逮捕されたことが分かった。女性は、感染が確認され自宅で隔離となっていたが、保健担当者が電話で自宅にコンタクトを試みたが取れず、警察に通報。自宅にいるか確認に行ったが、散歩しているところを逮捕された。女性は家でじっとしていたくなかったと話しているという。

 警察は、手袋やマスクを使用するといった基本的な予防策を講じて、女性に対応。女性を指定された病院に連れて行ったと発表している。ケベック州担当機関は、感染が確認された場合は、自分だけではなく周りのためにも隔離を徹底してほしいと語り、女性が散歩をしていた場所などは明らかにしなった。

 ケベック州は非常事態宣言を出し、23日には外出禁止令も発表した。同州では今週感染者確認数が急増し、現在全国で感染者が最も多くなっている。

 

2020年3月26日 第13号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市は19日、非常事態を宣言した。この日の市議会にはケネディ・スチュワート市長だけが出席し、残りの市議はオンラインで参加。全会一致で非常事態宣言発令を可決し、これにより市が新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて厳戒態勢に入った。

 BC州政府はすでに18日に非常事態宣言を出しているが、バンクーバー市が発令したことで市独自の対策が取れるようになった。ケネディ・スチュワート市長は、「今は非常時であり、必要な時に、迅速に、大胆な実行力が求められる」と語った。期限は決めず、必要になった時に宣言解除を市議会で決定すると説明した。

 市長は会見で3月17日にレストランやバーで、人々が集まってセントパトリックデーを祝っていたという報告を受けていると、懸念を示した。BC州では16日に衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士が、50人以上が集まることを禁止。レストランは2メートルの間隔をあけていれば店内飲食は問題ないとしたが、バーやクラブはそれが不可能として閉店を命令した。それにもかかわらず、翌日に人々が集まっていたという事実を踏まえ、認識の甘さが明確になったとして、20日にはすべてのレストランも閉店とすると決定。営業はテイクアウトとデリバリーのみと発表した。

 同日には、親子が多く集まるとして子どもの遊び場プレイグランドの使用を禁止。「不便さを感じるかもしれないがすべては市民の安全のため」と説明した。21日には、美容院やサロンなど生活に必要不可欠ではないサービスの閉鎖を決定。同日、市の対策本部も設置した。「多くの中小企業が影響を受けて解雇される人もたくさん出ることも承知している」と市長。しかし感染拡大を止めるには、いまこれをするしかないと自主的なビジネスの縮小を呼び掛けた。

 しかし、翌週にはさらに厳しい規制をかけた。23日には市議会で市の決定が守れない場合には、罰金を科すことを可決した。市の決定とはソーシャルディスタンスの徹底で、個人やビジネスで2メートルの間隔を守って行動するというもの。レストランやバーの閉鎖、公園の使用禁止も、人が密集することで感染が拡大する恐れがあるという衛生局の指導の下に取られている政策で、これが守れないのであれば、個人で1千ドル、ビジネスで5千ドルを科すと決定した。個人については、すでにバンクーバー市が使用を禁止した施設での行動が対象で、公園やビーチ、市役所の前の広場、学校の校庭、施設の屋内が含まれる。違反と認められた場合には、駐車違反と同じような違反切符が渡されるという。ただ歩道や道路は対象外。ビジネスでは、閉店対象となっているビジネスが対象とみられるが、市による明確な定義はされていない。市内の見回りはバンクーバー市警ではなく、市の巡回職員によって実施される。

 バンクーバー市はすでに、市内のほぼすべての施設を閉鎖。バンデューセン植物園や図書館、コミュニティセンターのほか、バレーボールコートやバスケットボールコートなどの屋外施設、キツラノビーチやイングリッシュベイに隣接する駐車場も使用禁止となっている。バンクーバー市のサービスについても、基本的にはオンラインで対応、対面サービスの場合は事前連絡が必要となっている。

 

2020年3月19日 第12号

 オンタリオ州ダグ・フォード州首相は17日、非常事態宣言を発表した。同州では、この日で新型コロナウイルス(COVID-19)感染者が190人となり、初の死亡者も確認された。死亡したのは77歳男性で感染の疑いがあったが、死亡したあとに感染が確認されている。

 フォード州首相は「これまでに例がない事態に直面している。(非常事態宣言を発表するあたり)非常に慎重に検討した結果」と州民に語った。非常事態宣言により州は規制を強化した。レストランやバーの一時閉店、ただしデリバリーとテイクアウトサービスは継続、州営酒店の営業時間を午前11時から午後6時までに短縮した。さらに50人以上の集会を3月31日まで禁止。これには、レクリエーションセンター、劇場、コンサート会場、図書館、宗教関連施設、私立学校、認可デイケアが含まれる。オンタリオ州ではすでに公立学校を4月6日まで休校としている。公共交通機関、ショッピングモール、商店、薬局は対象外としている。フォード州首相は緊急事態宣言が州全体を閉鎖するものではないと語り、多くのビジネスや日常生活は通常と変わらず続行できると語った。

 同日、アルバータ州でもジェイソン・ケニー州首相が公衆衛生非常事態を宣言した。公衆衛生に関連した事態のみに適用されるもので、状況は非常に重大な局面を迎えていて「断固とした行動を必要としている」と語った。これにより50人以上の集会を禁止とし、公共レクリエーションセンター、カジノ、ビンゴホール、バー、ナイトクラブ、フィットネスセンター、アリーナ、美術館、屋内の子ども向け遊具施設を利用できなくなる。テーブルにつくタイプのレストランやバー、デリ、カフェでは一度に収容する人数を50人以下、もしくは最大収容数の50パーセントのどちらか少ない方を適用しなければならないとした。ただドライブスルー、テイクアウト、デリバリーは許可される。50人以上が集まる場合は、結婚式、葬儀、会議も例外ではないとした。商店、空港、ホームレスのシェルター、アルバータ州議会は例外としている。ケニー州首相は、州民には日常生活で不便を強いるかもしれないが、この非常事態を乗り切るには必要な措置と理解を求めた。アルバータ州では3日前までは感染者が約40人だったが、この日97人となった。国内ではオンタリオ、ブリティッシュ・コロンビアに続いて多い数字となっている。オンタリオ州、アルバータ州の今回の措置は、ソーシャルディスタンスといわれる対応で、人と人の間隔を約2メートル離すことが目的。世界の都市で、この方法が効果を現しているという。

 自己隔離中のジャスティン・トルドー首相は17日にも自宅前から会見を行い、今回の困難を国民全員で乗り切るために一人ひとりができる感染防止対策を徹底する必要があると語り、ソーシャルディスタンスもその一つと強調した。この日カナダでは感染者が598人となり、8人が死亡、12人が完治したと発表された。

 

2020年3月19日 第12号

 ジャスティン・トルドー首相は16日会見を開き、国民に向けてカナダの新型コロナウイルス対策を発表した。

 3月18日からすべての国からの旅行者の入国を禁止する。ただし、カナダ市民権者、市民権者の近親者、永住権保有者、外交官、航空会社乗務員は対象外とする。トルドー首相は新型コロナウイルス感染が国内外で拡大する中で、必要な措置と判断したと語った。ただそれ以外でカナダに滞在資格を持つ対象者については言及しなかった。

 空港での対策としては国際線の受け入れは主要4空港のみとする。オンタリオ州トロント、ケベック州モントリオール、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー、アルバータ州カルガリー。これら4空港では同日より入国者への新型コロナウイルスに対する審査を強化し、カナダの対応の周知を徹底する。国内のこれら4空港以外の空港では国内線のほか、アメリカ、メキシコ、カリブ海からの便については受け入れ可能とした。カナダに入国するすべての渡航者は、国籍、渡航先にかかわらず入国後14日間は自主的に自己隔離をするよう要請される。

 さらにトルドー首相は海外に滞在している国民に向けて、なるべく早く帰国するよう呼びかけた。新型コロナウイルスによる影響は世界中で刻々と変化している、各国での規制も強化される中、「帰国手段がある間になるべく早く帰国してほしい」と語った。ただ、飛行機への搭乗前に症状がある場合は搭乗拒否される。17日の記者会見でマーク・ガノー運輸相が、搭乗前に症状がある場合はカナダ国民であっても現地で対処してもらうと語った。

 海外に滞在している国民で新型コロナウイルスが影響し、さまざまな理由で帰国できないという場合には、政府が一定の金銭的支援をすることも発表した。特にヨーロッパで一斉に国境封鎖が行われた影響で、帰国する飛行機の便数が少ない上に、一度に多くの人が利用しようとするため飛行機代が高騰したり、座席が取れないといった苦情が相次いでいる。そうした国民のために飛行機代の一部、もしくは現地に滞在する費用の一部を援助する。同日にはフランソワ・フィリップ・シャンパーニュ外相が緊急ローンとして1人上限5千ドルの支援を発表した。

 カナダ政府は13日には、カナダ国民に向け不要不急の海外渡航を中止、50人以上の集まりを中止するよう要請した。これにより多くのイベントが中止となっている。

 

2020年3月19日 第12号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は16日にジャスティン・トルドー首相が発表した国境対策で、アメリカからの旅行者については入国拒否をしないという対応について、BC州の意見は異なると会見で語った。

 同日にBC州の新型コロナウイルス状況について会見を開いたエイドリアン・ディクス保健相は、アメリカ・ワシントン州での感染拡大が悪化している状況でアメリカ人旅行者を入国拒否から除外することはBC州にとって、非常に危険な状況を生じさせると懸念を示した。

 BC州政府としては州民の安全のためにも物流以外の国境封鎖は必要と考え、今後も連邦政府にBC州の立場を訴えていくとして、現状で言えることは「アメリカからの旅行者にはBC州に来ないでほしい」ということと語った。

 

 

今週の主な紙面
3月26日号 第13号

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