アメリカのバラク・オバマ大統領が、今年6月29日にカナダの国会で演説することが分かった。3日、ホワイトハウスが発表した。同時期に行われる通称「スリーアミーゴ会談」、カナダ首相、アメリカ大統領、メキシコ大統領の3者会談でのオタワ訪問に合わせて演説する。アメリカの大統領がカナダの国会で演説するのは、1995年ビル・クリントン元大統領以来。

 オバマ大統領は今年3月、ジャスティン・トルドー首相がワシントンDCを訪問した際にカナダ訪問を約束していた。メキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領もオタワを訪問する予定。

 北米3国の首脳が一堂に会するのは2年ぶり。ほぼ毎年行われてきた3国首脳会談だが、2015年1月の会談はスティーブン・ハーパー前首相が、アメリカのキーストーンXLパイプライン建設やフードラベル問題などでアメリカと折り合わず延期していた。また、メキシコのペーニャ・ニエト大統領も、ハーパー前首相政権時代にメキシコ人旅行者のビザ取得を義務付けた政策を批判しており、関係は必ずしも良好とはいえない。メキシコ大統領はビザ取得義務を解除するよう、トルドー政権に求めている。

 

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 カナダ統計局は4日、3月の貿易赤字が34億ドルまで拡大したと発表した。専門家が予想していた14億ドルを大きく上回った。

 3月の貿易収支は、輸出額が4・8パーセント減の410億ドル。輸入額は2・4パーセント減の444億ドルだった。輸出は約2年ぶりの低い水準で、自動車、自動車部品、消費財、金属製品、非金属製品など11項目中10項目で減少した。輸入では消費財、航空機やその他の運送設備など11項目中8項目で減少した。

 3月の貿易収支の悪化は、対アメリカの貿易黒字が1993年12月以来、約22年ぶりに低い水準になった影響が大きい。カナダの貿易総額の74・2パーセントを占める3月の対アメリカ貿易収支は、輸出が6・3パーセント減の304億ドル、輸入が4・8パーセント減の289億ドルで、貿易黒字は15億ドルにとどまった。2月は21億ドルだった。

 カナダ経済は原油価格の急落で大きな影響を受けている。それでもカナダドル安を背景に輸出が伸びるとの期待があった。しかし、今年の3月の貿易赤字で19カ月連続を記録。カナダドル安が続く中、貿易赤字が増大したことに専門家は大きな懸念を示している。

 

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 ジョン・マッカラム移民相は4日、シリア難民受け入れのために職員を増員して現地に派遣すると語った。「カナダ政府は3月30日までに申請された難民の受け入れにできる限り努力する」と記者会見で語った。

 自由党政権が約束した2万5000人のシリア難民受け入れは今年2月末までにカナダに到着しているが、民間支援によるさらに1万人を今年末、もしくは来年初めまでに受け入れることをマッカラム移民相は約束している。

 今回の発表は、受け入れ態勢を整えていた民間支援団体から、政府のシリア難民受け入れに対する動きが2万5000人を達成した後、遅くなったために苦情が出ていたことへの対応とみられる。

 さらに、この日の記者会見では、45万ドルを「ウエルカム・ファンド」として、カナダに到着したシリア難民が定着するための支援金としてコミュニティ・ファンデーション・オブ・カナダから提供されたことも発表された。この支援金は、マニュライフ、CN、ゼネラルモーターズの民間企業が支援したもの。オタワに拠点を置く移民支援3団体が受け取り、難民の支援に充てる。

 マッカラム移民相は「みんなが少しずつ貢献することで、全国的な支援プロジェクトとなる」と、今回の民間からの支援金を称賛した。

 

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 アルバータ州カルガリーの地質学者スーザン・イートンさんはこの夏、北極海のスノーケリング探検を行う。

 その目的は、いかに地球温暖化が北極海の氷を減少させているかを、世界に発信すること。彼女が率いる全員女性の探検チーム、セドナ・エピックは7月25日にヌナブト準州のバフィン島を出発、11日間の探検で、地球温暖化の影響を現在最も受けている先住民の生活を世界に紹介するとともに、現地の女性や少女と交流する機会を設け、海に関する啓蒙を行う。

 現地では地球温暖化の影響は顕著で、住宅の基礎が乗っている永久凍土が融けだし、家が壊れたり、水温上昇の影響からか獲れる獲物の種類が変化したりしていると、イートンさんは今までに自分が目の当たりにした経験を話している。

 グループは昨年夏、チームワークや海洋地質研究、地元先住民との勉強会の練習のため、グリーンランド沿岸でスノーケリングを行った。またその時の経験から、1日に50〜70キロメートルをスノーケリングできることがわかったという。

 なお今年の探検は、来年から2年かけて予定されている北西航路3000キロメートル(バフィン島北部のポンド・インレットから北西準州イヌビクまで)のスノーケリング探検のための経験を積む準備も兼ねている。

 

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 カナダを代表するポップスター、ジャスティン・ビーバーが5月はじめにインターネット上で公開した画像が物議をかもしている。

 芝生に寝そべるトラとツーショットのこの画像、撮影された場所はオンタリオ州トロントの高級住宅街ブライドル・パス地区の豪邸内。

 ここで行われていたのは、ジャスティン・ビーバーの父親の婚約祝賀パーティー。寿司の女体盛りなど、炎上ネタには事欠かないパーティーだったようだが、このトラの『貸し出し』については、動物の倫理的扱いを求めている団体(PETA)が、ジャスティン親子に対し同団体のブログ上で、動物を自撮りの目的やパーティーの見世物などには利用しないよう、強く抗議していた。

 トラを貸し出した私立動物園のオーナーであるマイケル・ハッケンバーガー容疑者は昨年末、飼育されているトラが訓練中に虐待されている場面を写した動画が出回ったことから訴追されている。

 

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。