カナダ統計局は4日、3月の貿易赤字が34億ドルまで拡大したと発表した。専門家が予想していた14億ドルを大きく上回った。

 3月の貿易収支は、輸出額が4・8パーセント減の410億ドル。輸入額は2・4パーセント減の444億ドルだった。輸出は約2年ぶりの低い水準で、自動車、自動車部品、消費財、金属製品、非金属製品など11項目中10項目で減少した。輸入では消費財、航空機やその他の運送設備など11項目中8項目で減少した。

 3月の貿易収支の悪化は、対アメリカの貿易黒字が1993年12月以来、約22年ぶりに低い水準になった影響が大きい。カナダの貿易総額の74・2パーセントを占める3月の対アメリカ貿易収支は、輸出が6・3パーセント減の304億ドル、輸入が4・8パーセント減の289億ドルで、貿易黒字は15億ドルにとどまった。2月は21億ドルだった。

 カナダ経済は原油価格の急落で大きな影響を受けている。それでもカナダドル安を背景に輸出が伸びるとの期待があった。しかし、今年の3月の貿易赤字で19カ月連続を記録。カナダドル安が続く中、貿易赤字が増大したことに専門家は大きな懸念を示している。

 

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