カナダ・モーゲージ&ハウジング・コーポレーション(CMHC)は1月27日、天然資源産業が盛んな都市を中心に、住宅が供給過剰気味となっているとの報告書を発表した。アルバータ州カルガリー、サスカチワン州サスカトゥーン、レジャイナ、さらにはオンタリオ州トロントも含まれている。

 特にカルガリーでは2015年12月の空室率が5・3パーセントと、前年同月の1・4パーセントから急増。原油価格の急落から1年以上遅れて影響が出始めている。この頃になって、企業の人員削減による失業者の増加や、経済全体への悪影響が現れるためとみられている。

 CMHCによれば、過熱度、価格加速、過大評価、供給過剰、この4つの要素で住宅市場を分析した場合、上記4都市で問題が非常に大きい状況であることがよく分かると説明した。国内の他の都市では、この4つの要素に当てはまる傾向は今のところ低いとも報告した。

 

 オンタリオ州の男が、アメリカへの麻薬密輸の罪でアメリカ当局から終身刑を言い渡された。

 判決を受けたマイケル・『ミッキー』・ウッズ受刑者(45歳)が住んでいたのは、同州のセントローレンス川に面し、対岸はアメリカとなる人口4万5000人ほどの町、コーンウォール。

 アメリカ・ニューヨーク州のシラキュース連邦裁判所で1月14日に出された判決によると、ウッズ受刑者は共犯のガイトン・ディネーレ容疑者とともに運び屋を雇い、コーンウォールから大量のマリファナをアメリカに密輸させ、同国東部のバイヤーに届けていた。

 2人が密輸を行っていたのは2005年頃から2008年までで、何トンにも及ぶ推定価格4700万ドルの高純度のマリファナが密輸されたとみられている。

 

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港で1月29日、ニューヨークから到着したフィリピン航空127便(ボーイング777型機)が、搭乗ゲートに駐機する際にボーディング・ブリッジに衝突した。乗客乗員にはけがはなく、ブリッジの損傷は軽微だった。飛行機は一旦隣の搭乗ゲートまで移動して乗客を下ろしたが、それ以外の空港の業務に支障は出なかった。

 しかし機体のほうは飛行に支障がないか検査する必要が生じたため、引き続き予定されていたフィリピン・マニラまでの飛行をキャンセルせざるをえなかった。

 同空港では26日夕方にも、台湾・台北からの中華航空32便(ボーイング747型機)が着陸後、滑走路から誘導路に出る際カーブを曲がりきれず、誘導路脇の草地に突っ込み身動きが取れなくなるという事故が起こったばかりだった。この時も乗客乗員に怪我はなく、現場で飛行機を降りバスでターミナルビルに向かった。

 

 サスカチワン州サスカトゥーン市で1月31日午後、ギネス世界記録に挑戦する雪合戦イベントが行われた。

 会場となった同市ビクトリア公園には、8200人以上の市民が集まった。今までの世界記録は、アメリカ・ワシントン州シアトルで2013年に開催された5834人だったが、それを2300人あまり上回ったことになる。

 ギネス公式登録のためのルールは、参加者全員が少なくとも1分間、雪玉を投げあい雪合戦が続けられることとなっている。この日の雪合戦では、何分間もの間雪玉が晴れ渡った青空を飛び交ったという。

 なお、この大会を発案したのは、サスカトゥーンを本拠地とするプロの雪合戦チーム『チーム・カナダ』。彼らは日本の北海道で今月20・21日に開催される、第28回昭和新山国際雪合戦に参加する予定。ちなみにチーム名からはカナダ代表のような印象を受けるが、あくまでもカナダ国内にいくつも存在するチームのひとつであり、国際雪合戦にはこのほかアルバータ州エドモントンの『スノーバトラーズ』も参加する。こちらは2012年と2013年に、カナダ国内大会で連続優勝しており、そのつど昭和新山国際雪合戦にもカナダを代表して出場していた。なお2014年と2015年は、カナダ雪合戦委員会の予算不足で、国内大会そのものが開催されていなかった。

 一方のサスカトゥーン・チームは2011年に行われた第一回国内大会で優勝し国際雪合戦へ出場資格を得たものの、北海道までの遠征費用約3万5000ドルが工面できず、断念した経緯がある。今回『チーム・カナダ』を名乗り、国際雪合戦に初めて挑戦する。

 

 自動車事故で愛犬を失ったブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに住むオーナーが、乗車中の犬の安全にもっと配慮するよう、他の愛犬家に呼びかけている。

 エリシャ・マカラムさんの愛犬レーダー(ジャック・ラッセル・テリア)は、ドッグウォーカーが運転する車の助手席で寝ていた時に、自動車事故に遭った。

 他の車がぶつかってきた衝撃でレーダーは投げ出され、ダッシュボードに激しくたたきつけられた。首の骨が折れたレーダーはほぼ即死状態だったという。苦しまずに済んだことがせめてもの救いだったと、マカラムさんは涙ながらに取材に答えている。

 またマカラムさんは、自分の車に犬を乗せる時は必ず固定されたケージに入れていると言い、もしそのような対策が取られていれば、愛犬の死は防げたと考えている。ドッグウォーカーが乗車中の犬の安全対策を行っているかどうかを確認するのは、オーナーの務めだと話している。

 乗車中のペットの安全用品としては、シートベルトのようなペット・セーフティ・ハーネスなら25〜50ドル程度で購入できる。またはマカラムさんのようにケージを車内に設置する方法もあり、これだとペットが運転を邪魔することも防げる。

 しかし実際にこうした安全対策をしている人は少ないと、レーダーの死を確認した獣医のキャシー・クレイマーさんは取材に答えている。自動車事故は誰にでも起こりうることであり、家族同然と思われているペットにも、いざというときの備えが必要だということを認識してもらいたいと話していた。

 マカラムさんはもう一匹ジャック・ラッセル・テリアを飼っているが、その犬が亡くなったレーダーを探している様子は見るに耐えないと語っていた。

 

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。