カナダドルは20日、この日一時76・19米セントまで下がった。終値はやや持ち直し76・31米セントだった。要因は同日に発表された3月の小売売上高が1パーセント減と、予測の0・6パーセント減よりも悪かったため。第2四半期の経済成長にも影響が出るとみられている。

 さらには未だ収束する気配を見せないアルバータ州フォートマクマレーの山火事が、オイルサンド地域に接近、同産業の施設に影響を及ぼしかねない状況になっていることも要因のひとつ。今回の山火事が、オイルサンド産業を含む天然資源産業が主要産業のカナダ経済に悪影響を与えることは必至で、それに加え小売りが伸びなかったことが、この日のカナダドルに響いた。

 ただ同日に、カナダ統計局が発表したコアインフレ率は2・2パーセントと、カナダ銀行の目標値を達成している。

 専門家は、今週発表されるカナダ銀行の金利は、0・5パーセントのまま据え置かれるだろうと予測している。

 

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 伊勢志摩で26日から開催されるG7に出席するために23日(日本時間)に日本入りしたトルドー首相は、24日の記者会見で、25日は結婚記念日をソフィ夫人と過ごすため、一日オフにすることを明らかにした。

 23日は、2人で明治神宮参拝や天皇皇后両陛下と謁見し、トルドー首相は安倍晋三首相との会談や日本の自動車産業経営陣との面会など、多忙な一日となった。その夜は旅館に宿泊し、夫人と二人の時間を過ごした。

 トルドー首相は、記者会見で「今日は一日ハードなスケジュールをこなし、木曜、金曜はG7会議となる。そのため、中日となる明日に時間を取って結婚記念日を祝いたいと思う」と語った。そのための費用は全て自費であることも強調し、税金を使用していないことを明確にした。

 

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 プレーオフも佳境に入っている北米プロバスケットボール(NBA)で、トロント・ラプターズが相変わらずの快進撃を続けている。

 第7戦までもつれた東カンファレンス準決勝で、16日の最終戦で116―89とマイアミ・ヒートを下し、決勝に進出。決勝はレギュラーシーズン1位のクリーブランド・キャバリアーズとの対戦で、第1戦、第2戦は落としたものの、トロントのエアカナダ・センターで行われた第3戦、第4戦に連勝し対戦成績を2勝2敗のタイに持ち込んだ。

 この快進撃にトロントは、狂喜乱舞している。チーム名ラプラーズから現在トロントはジュラシックパークと称され、バスケットボールファンだけでなく町全体がラプターズ一色となっている。

 7戦中4戦先勝したチームが、NBA決勝に勝ち上がる。残り3試合。ラプターズは第7戦までもつれれば、アウェー2試合、ホーム1試合となる。ラプターズのプレーオフ成績はホームが8勝2敗、アウェーは2勝6敗。数字上ではやや不利だが、快進撃はそうは簡単には止まらないようだ。

 西カンファレンスは、オクラホマシティ・サンダーが3勝1敗でゴールデンステイト・ウォーリーズをリードしている。

 

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 ジャスティン・トルドー首相は24日、安倍晋三首相と会談。世界経済の成長のために財政出動が必要との認識で一致したと発表した。

 記者会見では、東シナ海問題やTPPにも言及。カナダとしては東シナ海問題について、中国という固有名詞は使わず、法の支配に基づき海洋の安全を確保することが重要との認識を示した。TPPについては、トルドー首相はこれまでの主張を変えておらず、慎重に検討するとしている。

 

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 トロント市では、2025年開催予定の万博の開催地として立候補するかどうかの議論が起こっている。

 現役市議や元市長、元州首相が、開催地として立候補することに賛成を示しているが、ジョン・トリー市長は慎重な姿勢を示している。トリー市長は、州や連邦政府が開催費用を全面的に支援してくれるという保証を得られなければ、公式に立候補への参加を支持することはないと断言した。

 万博は5年に一度開催される文化的なイベントで、6カ月の長期にわたって開催される。最近では2015年にイタリアのミラノで開催され、2020年にはドバイで開催される予定になっている。

 開催に賛成のクリスティン・ウオン‐タム市議は、「2025年までには、全世界がカナダがここにあるということを知り、世界をリードしていくということだけではなく、すでに世界をリードしているということを知るだろう」と語った。

 この件については、ジャスティン・トルドー首相も賛成を表明している。トルドー首相は、トリー市長から書面で2025年万博開催地として立候補する可能性があることを告げられると、「もしトロント市が開催地として立候補することを決めるならば、連邦政府は次の段階に進む用意がある」と書面で返している。

 ウオン‐タム市議は、誘致活動に関してはなるべく税金を使わない方法で行うとしている。すでに40以上の民間企業が資金を提供すると約束していると語っている。

 トリー市長はまだ決定したわけではないとして、今後慎重に検討していくとしている。ことしの11月1日までに候補地として立候補を表明し、2017年6月に開催地が決定する。

 これまでカナダでは1967年に、モントリオールで万博が開催されている。

 

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読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。