カルガリー市議会は20日、2026年開催の冬季オリンピック・パラリンピック開催都市への立候補を検討するための調査委員会設立承認に賛成多数で可決した。500万ドルの予算を捻出し、立候補するかどうかの判断材料となる調査を開始する。

 カルガリー・スポーツ・ツーリズム局では、五輪開催で37億ドルの経済効果が見込めると試算し、歓迎する意向を示している。

 カルガリーでは1988年に冬季五輪が開催されている。その時の競技施設が現在でも国際大会やトレーニングで使用されており、2026年大会の招致に成功した場合、それらの施設を使用できることもプラスに働くとしている。

 来年9月までには国際オリンピック委員会(IOC)に招致立候補の可能性について報告する予定で、その前にカナダオリンピック委員会へ報告することになる。

 2026年冬季五輪招致については、立候補を検討していたケベックシティが先月、立候補をしない方向を示唆した。また2024年夏季五輪招致を検討していたトロントも昨年秋、立候補しないことを表明している。

 

System.String[]

 ブリティッシュ・コロンビア州サレー市の高校が20日、他校からの参加も可能な性的少数者のためのダンスパーティーを開催した。主催は、同高校のゲイ・ストレート・アライアンス。

 この企画を発案したのは、性的少数者の生徒たちには十分な出会いの機会がないと感じた生徒だったと、同校教諭のヒーサー・ケリーさんは取材に語っている。一般的なダンスなどのイベントでは、参加できるのは同じ学校の生徒に限られているため、校外に友人を持つことが多い性的少数者の生徒には参加しづらいものがあったという。

 今回のパーティーではこうした垣根を取り払い、また一般生徒の参加も呼びかけた。会場の飾りつけのボランティアをしていた生徒のユウ・タカハシさん(14歳)は、自分は性的少数者を応援する仲間だと表現。彼らを無視したり拒否したりして、いやな思いをさせるようなことは、この学校やコミュニティで起こってほしくないと取材に語っていた。

 そしてこの企画は、デルタ、ラングレー、またニューウェストミンスターといった近隣の都市の生徒からも参加の問い合わせがくるほど、注目を集めてきた。残念ながらこうした行政区外からの生徒はパーティーには参加できない規則になっていたものの、各都市でこうしたイベントが起こるきっかけになればと、ケリーさんは話している。

 またパーティー運営やボランティアへのピザ提供などのため、ケリーさんがオンライン上で500ドルを目標としたクラウドファンディングを開始したところ、先週末の段階で目標額の3倍以上が集まったほか、景品や食品、そしてDJサービスの寄付まであったという。

 集まった寄付のうち、余剰金は来年の同イベントにまわし、このパーティーを恒例行事にしていきたい、とケリーさん。

 なおサレー市役所は、アメリカ・フロリダ州オーランドで性的少数者が集うクラブで銃乱射事件が起きたあと、彼らを象徴するレインボーカラーの半旗を市庁舎に掲げている。こうした庁舎で、市や州、国といった行政機関を代表する旗以外を掲揚することは、実は禁止されている。

 もちろん今回のイベントは銃乱射事件とは直接には関係しない。しかしコミュニティの、性的少数者に対する対応に変化が起きていることをアピールする機会になると、ケリーさんは指摘している。

 

System.String[]

 オンタリオ州オタワの南、人口9000人ほどの町スミスフォールズで、アルカリ溶液を用いた遺体の処理が始まっている。

 このサービスを行っているのは、デール・ヒルトンさんが経営するアクアグリーン・ディスポジションズ社。ヒルトンさんはまた、同じ方法でペットの遺体処理を行う、ヒルトンズ・アンフォゲッタブル・テールズ社を、何年も前から操業している。

 ヒトの遺体を処理するアクアグリーン社の立ち上げが遅くなったのは、州政府の認可取得に時間がかかったため。

 同町のガリポー・センターで約1年前にオープンした同施設。葬儀社を営む家庭に生まれ育ったヒルトンさんは、生分解性の棺おけや骨つぼの登場など、葬儀業界にも環境を配慮する流れが起きていると前置きした上で、このサービスは従来の化石燃料を用い二酸化炭素を排出する火葬に替わる、環境に易しい遺体処理になると説明している。

 この『溶葬』では、遺体を入れた容器をカリウムと塩の溶液で満たし加熱・加圧する。コンピューター制御されたプロセスで、遺体は骨などを残しわずか2時間弱で褐色の液体となるという。土葬なら15年から20年かかって土に返るプロセスと同じことが圧力容器の中で行われているだけであって、環境には何の影響もないと、ヒルトンさん。

 このあと溶液は2個のフィルターでろ過され、同町の下水道に流される。残った骨などは、乾燥・粉砕され細かなパウダー状となって遺族に届けられる。

 このような処理方法がアメリカから入ってきたのは、ほんの数年前のこと。今ではサスカチワン州のほかケベック州でも認可されている。

 同町水道課では、今後遺体処理数が増えた場合に、下水道の水質にどのような影響が出るのかを注意深くモニターしていきたいと話していた。

 

System.String[]

 北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)主催のクラブチームサッカー大陸選手権CONCACAFチャンピオンズリーグに出場するための国内大会ACC(アムウェイ・カナディアン・チャンピオンシップ)決勝が21日、トロントで行われた。

 ACCには5チームが参加。北米2部リーグに所属するオタワ・フリューリーFCとFCエドモントンとの対戦で勝ったチームが、MLS(メジャーリーグサッカー)3チームに加わり、準決勝、決勝と戦う。

 今季の決勝はトロントFC対バンクーバー・ホワイトキャップスFC。ホーム&アウェーの勝ち数で勝敗を決め、来年のCONCACAFチャンピオンズリーグ出場権を獲得する。

 第1戦はトロントで行われた。両チームとも18日にMLSレギュラーシーズンを戦い、中2日と厳しいスケジュールで臨んだ。試合は序盤から互角の戦い。均衡が破れたのは43分、FWジョビンコがホワイトキャップスのディフェンダーの隙をついてゴールを決め先制。その後は両チームとも譲らず、結局トロントがこの1点を守り切り、まずは1勝をあげた。トロントの遠藤翼は78分から途中出場した。

 第2戦は29日バンクーバーに舞台を移す。両チームとも25日にはMLSの試合をアウェーで戦った後、中3日でACCと厳しいスケジュールが続く。

 昨年はホワイトキャップスがモントリオール・インパクトを下し、ACC優勝杯ボヤジャーカップを獲得した。連続出場を目指すホワイトキャップスが優勝するには、次の試合で最低でも2 -0での勝利が必要。1 - 0の場合は延長戦、さらにPK戦での決定となる。試合は29日BCプレースで午後7時キックオフとなっている。

 

System.String[]

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーから約160キロメートル北、海岸から深く入り込んだジェービス海峡の奥にあるキャンプ場で10日、青年が誤って急流に落ちて死亡した。この青年の家族は、キャンプ場の安全管理に問題があったとして、閉鎖を訴えている。

 死亡したのは、韓国からアメリカ・アイダホ州に交換留学生として滞在していたイ・ハンウ君(16歳)。イ君はキリスト教団体が運営するキャンプ場マリブ・クラブ・キャンプで行われていた、高校生が対象のサマーキャンプ・プログラムに参加するため、当地を訪れていた。

 15日にはイースト・バンクーバーで葬儀が行われ、主に韓国から駆けつけた親族ら10人が参加した。葬儀を終えて出てきたイ君の母親は悲しみから、立っているのがやっとという状態だった。

 取材に対しイ君の家族は、キャンプ場には十分な救命用具が用意されていなかったほか、ライフガードへの訓練も適切に行われていなかったと訴えている。イ君の父親のコメントを通訳した叔父のポール・キムさんは、自分たちが声をあげなければ、同じような悲劇が繰り返されると語っていた。

 安全管理に関してメディアが同キャンプ場にコメントを求めたところ、その点については回答がなかったものの、キャンプ場側はイ君の死を遺族とともに深く悲しむと同時に、遺族に対してできるだけのサポートを行うと答えている。

 BC州ライフセービング協会によると、移民やBC州で暮らしたことのない人のうち、泳げない人の割合は、この州の住民の場合の4倍になるという。その一方で、プールやウォーターフロントにはライフガードが常駐していたり、キャンプ場も水の事故には気をつけて監督しているはずだと付け加えている。

 しかしイ君の遺族はマリブ・クラブ・キャンプ場ではそのようになっておらず、改善がみられるまでは訴え続けると話している。

 

System.String[]

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。