2016年7月28日 第31号

 メジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCは23日、ヒューストンでダイナモと対戦。再三のピンチにもGKウーステッドの好セーブでしのぎ、なんとか無失点に終わった。攻撃ではFW工藤に代わり74分から出場したFWハタードがゴールを決めたが、その前のプレーでハンドを取られ、幻のゴールとなった。試合は0‐0で引き分けた。

 また、トレードが解禁となった今月は、カナダ代表ディフェンダー2選手に加え、20日にはFWファビアン・エスピンドーラをD.C.ユナイテッドから獲得した。MLSで10シーズン目の31歳ベテラン、252試合に出場し73得点。アルゼンチン出身。カナダでの労働ビザなどの手続きを得てチームに合流する。得点力不足に悩むホワイトキャップスにとって救世主となるのか。現在は工藤がケガの復帰後エースストライカーとして先発しているが、ここまで復帰後は1ゴール。もう一人のFWリベロも今月チリのリーグに移籍し、チームは確実に得点できるフォワードを渇望している。

 

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2016年7月28日 第31号

 性的少数者や様々な人種、いろいろな主義主張を掲げる活動家。彼らを分け隔てなく受け入れてきたブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのカフェが、もうすぐ閉店する。

 2013年に開店したハートウッド・コミュニティカフェは、その前身であるリゾームカフェの経営姿勢を受け継ぎ、そうした人々に居心地のよい空間を提供し続けてきた。個性の強い人など、どんな人でもここを我が家のように利用してきたと語るのは、同店を経営するハートウッド・コミュニティ・デペロップメントのマネジャー、メラニー・マティニングさん。

 もともとリゾームカフェが閉店に追い込まれたのは、店の賃貸料の値上がりによる資金難だった。この時はトリニティユナイテッド教会が資金提供を申し出て、現在のハートウッド・コミュニティカフェとして再出発することができた。同教会のライアン・ウォーカー牧師は、こうした活動への援助こそ、教会への募金が使われるべき道だということで、とりあえずやれるところまでやってみようと始まったと、開店当時のいきさつを語ってくれた。

 しかし、とどまるところを知らない賃貸料の上昇と収入の減少のため、同教会は援助も限界と判断、その停止を決定した。皮肉なことに、カフェの役割自身は順調だったとマティニングさん。詩の朗読会や音楽生演奏、活動家への寄付集めイベントなどで常に地元の人々の注目を集めてきた。

 そして何よりも、手頃な価格で健康的な食事ができる場所を提供、特に価格設定を「払えるだけでOK」とした「みんなのためのスープ」は、この店の自慢だったとマティニングさん。

 閉店に追い込まれたことを悲しむ彼女だが、また街のどこかでこうした店をオープンできることを願っていると取材に語っていた。

 先週は有色人種のコメディアンによるコメディナイトを開催した同カフェ。そのような企画を実行できる場所は、バンクーバーの中でも滅多にないと指摘し、ビジネスの目的を利益ではなく、コミュニティの発展や差別のないオープンな姿勢に集中したとしても、こうやって多くの人から支持されてきたことを本当に誇りに思っていると、マティニングさんは付け加えていた。

 ハートウッド・コミュニティカフェは8月15日に閉店となるが、それまでは通常どおりの営業と、数々のイベントを開催する。また8月12日には、「ベスト・オブ・ハートウッド」と題して、最後のイベントを行う予定。

 

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2016年7月28日 第31号

 ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市で、高層マンション建設のために取り壊しが決定したアパートを占拠して、建設計画に反対していた住民らが警察によって排除、逮捕された。

 このアパートを所有していたのは、アマコン・デベロップメント社。ナタリー・ナイトさんら7人は、マンション開発計画のために住民が立ち退かされ、無人となったアパートを約2週間にわたって占拠、高層マンション建設反対と、アフォーダブル・ハウジングの促進を訴えていた。

 これに対しRCMPは20日、約20人の警察官を建物内に派遣し、裁判所が下した退去命令に基づきナイトさんらを逮捕した。そのうちの4人はその場で釈放されたほか、ナイトさんを含む残りの3人もいったんは留置されたものの、このアパートには今後近づかないことを宣誓することで釈放された。

 ナイトさんは取材に対し、高層マンション開発を可能にする、小さな区画をひとつにまとめるリゾーニング申請を安易に許可する市の政策を非難している。また小分けされた区画ならば、小規模な賃貸アパートなどが存続できるとしている。

 市議会は、これは需要と供給の問題であって市としては関与する余地はないとしているが、議会や市の都市計画課の役割は、こうしたやみくもなリゾーニングを規制することだと反論している。

 

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 日本で7月10日(日本時間)に行われた第24回参議院議員選挙で、カナダからは585人が在外投票を各地で行ったことが分かった。ブリティッシュ・コロンビア州・ユーコン準州を管轄する在バンクーバー日本国総領事館での在外投票は235人。

 6月17日付けで同総領事館がウェブサイトに掲載した管轄内在留邦人(昨年10月1日時点)は3万3444人。カナダ全体では6万6245人。バンクーバーでの在外投票数は、在留邦人数に対し、投票者数の割合がカナダ全体よりも低くなっている。

 日本国籍を有する在留邦人有権者は、在外選挙人登録をすれば海外在留でも日本国内の衆議院小選挙区、参議院選挙区、両院比例代表の選挙で投票することができる。

 在外選挙人登録は居住する在外公館から可能で、登録が完了するまでには申請から2、3カ月が必要となる。

 投票方法は在外公館により異なるが、バンクーバーでは公館、郵便投票が行える。一時帰国中は日本国内で投票できる。

 申請などの詳細は在バンクーバー総領事館ホームページ在外選挙を参照。
http://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/jp/consular_j/consular_services/voting_j.htm

 

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 ジャスティン・トルドー首相は15日、アルバータ州カルガリー市で行われているカウボーイの祭典スタンピードに参加するために訪れていた同地で記者会見を開き、フランス南部ニースで14日(現地時間)に起きたテロに対し、犠牲者に哀悼の意を表するとともに、テロ行為を強く非難した。

 「犠牲者は、2週間前に我々が行ったように、家族と共にフランスの革命記念日を祝っていたところだった」と語り、2週間前のカナダデーと重ね合わせた。7月14日はフランスの革命記念日(パリ祭)。

 イスラム国に関係があるとされる男が、祝日で集まった人々の群れにトラックで突っ込んだ。このテロで少なくとも84人が死亡、200人以上が負傷している。カナダ人は含まれていないと外務省は発表している。

 トルドー首相はフランスの友好同盟国として、ともに国際社会でテロと断固として立ち向かっていくと語った。ラルフ・グッドデール公安相は、この時点でカナダ政府はテロ警戒レベルを引き上げる予定はないと発表した。現在は中レベルとなっている。フランスへの渡航禁止も出されていない。ただ注意は呼びかけている。

 

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読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。