保守党ローナ・アンブローズ暫定党首は11日、クリスマス休暇に入る前の今年最後の国会が終了した後、オタワ・シチズン紙のインタビューに応じ、次期党首選には出馬しない意向を明らかにした。

 今年10月の総選挙で大敗し、自由党に多数派政権を実現させた保守党は、スティーブン・ハーパー前首相が党首を辞任。次期党首が決定するまでの間、暫定的党首としてアンブローズ前保健相を選んだ。

 次期党首を決定する党首選はどんなに早くても18カ月後以降と発表した保守党の規則では、暫定党首は正式な党首を決める党首選には立候補できないことになっている。しかし、党内にはアンブローズ暫定党首を党首に押す党員もいて、規則を変更するのではとの声も上がっていた。

 アンブローズ暫定党首自身は「正式な党首就任には興味がない」と語り、「暫定党首という立場が自分には合っていると思う。橋の掛け渡しが得意だし、人々をまとめるのが得意」と、自身は暫定党首に向いていると語った。

 現在のところ、党首選に立候補しそうなのは、ジェイソン・ケニー前国防相、リサ・レイト前運輸相、トニー・クレメント予算庁長官、ケリー・リーチ前労働相。さらに、10月の総選挙に出馬せず、議員を辞めたピーター・マッケイ元法務相、サスカチワン州ブラッド・ウォール州首相の名前も挙がっている。

 アンブローズ暫定党首は、立候補したいと考えている全ての党内外の候補者を支援したいと語った。

 

 

 保守党スティーブン・ハーパー前首相が10日、自由党が提出した動議に投票するために国会に出席し、保守党議員から拍手を受けた。

 ハーパー前首相は、10月の総選挙で保守党が大敗したことを受け、党首を辞任。しかし、自身の選挙区で当選したため、現在は一議員として活動している。ただ、11月の党大会で前党首として党員に説明した以外では、党にも、国会にも、頻繁に出席することはなかった。国会では動議に対する投票時には出席していたものの、極力その存在を前面に出さないよう控えめに行動していた。

 この日は久々に最前列に座り、ロブ・ニコルソン前防衛相の隣に姿を見せた。選挙では大敗したものの、前首相は党内ではいまだ尊敬されているという。これまでは首相だったため、近寄りがたかったが、一議員になったことでより身近に話ができるようになったと話す党議員もいる。

 保守党ローナ・アンブローズ暫定党首は、「(ハーパー前首相が)私に言ったことは、彼が国会議員として国会に出席し、重要法案に投票することが大切。彼はあくまでも自身の選挙区の代表としてここにいる必要があると思っている」と語った。

 ただ、国会への出入室は、メディアの目が届かない裏口を利用し、メディア前には姿を現していない。

 

 

 シリア難民でブリティッシュ・コロンビア州ポート・コキットトラムに住むティマ・カーディさんの兄弟のモハメド・カーディさん家族7人が12月28日にBC州に到着することが13日、分かった。

 モハメド・カーディさんといえば、今年の夏、トルコ海岸に息絶えた状態で打ち上げられた3歳の男の子の父親アブドゥールさんの兄弟で、以前カナダに家族で移民をしようと難民申請していたが、当時の保守党政権が書類不十分で申請を拒否。これがきっかけで、アブドゥールさんがカナダへの難民申請をあきらめ、ボートでヨーロッパに渡ることを決意、その途中で船が転覆し、妻と子供二人を亡くした。

 3歳の男の子が海岸に息絶えて打ち上げられている姿は、世界中の人々に衝撃を与え、シリア難民の深刻な現実を全世界に伝えることになった。当時カナダは選挙戦の真っ最中で、保守党政権の難民受け入れ政策に批判が集中した。

 ティマさんはインタビューで、飛行機が取れたことを相手に伝えると非常に喜んでいたと語った。家族を亡くしたアブドゥールさんは、カナダへの移住に現在は興味がないとも語った。

 

 

 カナダ軍用機の輸送によるシリア難民が10日、トロントに到着した。日付が変わろうとする深夜近くに到着したにもかかわらず、多くのボランティアがジャスティン・トルドー首相、オンタリオ州キャサリーン・ウィン州首相と共にシリア難民を迎え入れた。

 この日トロントに到着したのは163人。トルドー首相は、「到着した新カナディアンにカナダがどんな国かを示すのに今日はいい夜になった。非常に厳しい状況から逃れてきた人々を、両手を広げて温かく迎え入れることができるカナダの寛容さを世界に示せる」と語った。

 カナダ軍用機によるシリア難民の輸送は今回が第1便。第2便は12日、モントリオールに到着、161人がカナダの土を踏んだ。

 モントリオールでは、ケベック州フィリペ・クイラード州首相、モントリオール市デニス・コデーレ市長、連邦政府ジョン・マッカラム移民・難民・市民権相が出迎えた。

 これで、11月4日に自由党政権が誕生して以降、882人の難民がカナダに到着。カナダにはまだ到着していない難民にも、すでに1545人に永住権を発行している。

 

 

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの薬局が、政府からの補助金打ち切り後も、その分を自費で補填して営業を続けている。

 5日に薬局への補助金制度(ファーマ・ケア・プログラム)を解約されたのは、同市イーストサイドにあるイーストサイド・ファーマシー。

 BC州政府が補助金を打ち切った理由は、政府に提出された補助金申請のうち100万ドル以上が不適切だったり、無効だったりしたことが発覚したため。2014年7月以来、このような不正によって補助金制度を解約された薬局は、20店を上回っているという。

 イーストサイド・ファーマシーの経営者アレックス・タンさんは、不適切な申請は事務処理の段階でおこったもので、現在は申請は適切に行われており、補助金制度解約は公正さに欠けると非難している。当時は人手不足で自分ひとりで多くの業務をこなさざるをえず、従業員に十分な訓練を受けさせることもできなかったと、タンさんは話している。

 彼はまた同市ダウンタウン・イーストサイドの生活弱者のためにも、補助金交付の継続をBC州最高裁に訴えている。

 しかし今のところ、彼は打ち切られた補助金の分を患者に転嫁することなく、以前と同じ価格で薬を提供している。つまり差額は自腹で補填しているということだ。

 地域の住民の幸せを第一に考えているというタンさん。「精一杯の思いやりと幸せをほどこしたい」と語る彼について、たしかに地域で一番かつ現実的なサービスを提供してくれる薬局だと、近隣住民も語っている。

 看護師の中にも、他の薬局が受け付けたがらないような難しい患者でも相手にするタンさんを評価している人がいる。またそのような患者でも、うまくやっていけるのが彼だとも話している。

 イーストサイド・ファーマシーでは現在10人の従業員が働いており、かかりつけとなっている患者数は800人を超え、そのうちの約250人がHIV感染者だという。タンさんは自腹で差額を埋めていける間は、このまま続けていくつもりだと取材に答えている。

 

 

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