戦前のスティーブストンの漁師達、日本人、ファーストネイション、中国人そして白人との葛藤を、歌・踊り・芝居で綴る「Salmon Row」

東日本大震災から2ヵ月半が過ぎた5月下旬に、私は被災地である仙台市を訪れた。「今まで体験したことの無いほど、長くて強い揺れだった」「市ガスがストップして、震災後も1ヶ月近く自宅の風呂に入れなかった」などと聞いてはいたが、実際に見た現地の光景は大変なものであった。倒壊したお堂やお墓、通行止めになっている道路、天井が崩れて閉鎖されている店舗、ブルーシートで覆われた屋根。海岸から比較的近い水田には、津波で押し流された船や車がところどころに残っていた。海岸から2キロほど離れた場所でも、家屋を取り巻く壁や塀の変色などで津波の痕跡を確認できた。また滞在中、小さな余震は頻繁に、大きな余震もたまにではあったが遭遇した。

6月19日から7月26日までの38日間をかけ、カナダのオンタリオ州エドモントン市からブリテッシュ・コロンビア州バンクーバー市までの1,218kmを徒歩で横断し、東日本大震災の義援金を広く募ることアピールして来たスティーブ・ジョンソンさん。車で帯同し、サポートされた奥様(田中良実さん)とともに、ゴール地点の2010年冬季バンクーバー・オリンピック聖火台の前でインタビューした。

福島県国際交流協会に勤務
JETプログラムで福島県に滞在中、東日本大震災を体験。心配する台湾の両親にせがまれ一時避難したものの、2週間後には再び福島へ戻り、仕事をしながら福島の復興のために活動する外国人青年がいる。ケビン・シェンさん(26)がその人だ。

8月5日から7日まで、第8回マリタイム・フェスティバルがブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市スティーブストンで開催された。会場は、古い造船所やあの村上ファミリーが暮らした家などが保存されるブリタニア・ヘリテージ・シップヤード。18のゾーンでさまざまな出し物があって、さわやかな潮風に吹かれながら夏の一日のフェスティバルを楽しむ人々で賑わった。

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。