2018年12月20日 第51号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港は、混雑が激しくなるこの時期、保安検査場でのトラブルを避けるため、機内持ち込みの荷物の中に禁止されている物品が紛れていないか、今一度確認するよう呼びかけている。

 持ち込み禁止となっているものの詳細については、CATSA(Canadian Air Transport Security Authority)のウェブサイトで確認できる。その上でバンクーバー空港会社は、見落としがちなアイテムについて念を押している。たとえば、無機化合物の粉末(食塩や、食塩を含む香辛料、バスソルトなど)は350ミリグラムに制限されている。

 また同空港の保安検査場で今年没収されたものとしては、スノードーム(透明なプラスチック容器の中に液体とプラスチックなどの小片が封入されていて、振ると小片が容器内を舞い、雪が降っているかのように見せるおもちゃ)、500ミリリットル入りメープルシロップ(液体の上限は100ミリリットル)、はさみ、ライター用の詰め替え燃料のほか、銃弾などがあったという。

 さらに包装されたプレゼントも没収される可能性がある。こうしたプレゼントは預け入れ荷物に入れるか、プレゼントと包装紙を別々にしておいて、保安検査場を通過したあとで包装するよう、同空港ではアドバイスしている。また、保安検査場よりあとにあるギフトショップでプレゼントを購入、そこの無料ラッピングサービスを利用することもできると、付け加えている。

 なお最近合法化された娯楽用マリファナについては、カナダ国内線に限り30グラム相当までが持ち込んでよいことになっている。

 学校が休みに入る20日からは、1日に8万5千人から9万人が同空港を利用するとみられている。

 

2018年12月20日 第51号

 「もう行かなくちゃ」と、デートから帰ろうとする女性に対し、「外は寒いから」などと引き留めようとする男性のやり取りが有名な曲、『おもて寒いよね(Baby, it’s cold outside)』。1944年に作曲されて以来、クリスマスソングの定番として毎年この時期ラジオや街角でよく聞かれる曲だが、その会話が、女性が言外に示した意思を男性が無視し、高圧的な態度に出るセクハラだとも解釈されることが指摘されていた。

 そして最近のセクハラ被害告発運動(#MeToo)の動きに合わせるかのように、この曲を放送するラジオ局に対するリスナーからの苦情が、無視できない数になってきた。これを受けアメリカのいくつかの放送局がこの曲の放送中止を決定したのに続き、カナダ放送協会(CBC)も4日に、同様の決定を下した。

 しかし同放送局は11日、「リスナーから、この曲の放送を再開するよう極めて強い要望が寄せられた」として、同曲を再び電波に乗せ始めた。また歌詞の解釈については個々のリスナーの意見を尊重するとして、この曲を聞くか聞かないかは、リスナーの判断にゆだねると付け加えている。

 

2018年12月20日 第51号

 北米で販売されているコーテックス・ブランドのタンポンが、カナダとアメリカでリコールされた。

 同商品の製造元キンバリー・クラーク社によると、商品名『U by Kotex』のスリークと、通常吸収力タイプのうち、2016年10月17日から2018年10月16日までに販売された商品がリコールの対象となる。

 本体の一部がほぐれたり分離したりして、撤去時に体内に残ったという苦情が同社に寄せられたことから、今回の対応となった。中には医療機関で残った部分を除去しなければならないケースもあったという。

 そのほか、性器のまわりが感染したり、傷ついたりしたという例もあったとのこと。

 リコール対象製品の具体的な製品番号の一覧は、同社のウェブサイト上に載せられている。この番号を、製品の底に印刷されている番号と照合することで、手元にある製品が対象かどうかを確認してほしいと、同社では呼びかけている。(『Kimberly-Clark』、『U』、『Kotex』、『recall』で検索)

 

2018年12月20日 第51号

 コーヒーチェーン大手のスターバックスコーヒーが、カナダ最大規模の店舗をブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに11日、オープンさせた。スターバックスリザーブ・バーの名前で展開される大型店は、カナダ国内ではこれで4店目となる。

 場所は同市中心部のパシフィック・センター内で、広さは4千平方フィート。通常のメニューが販売されるほか、世界各地の少量生産のコーヒー豆を扱い、コーヒーマスターと呼ばれる専門スタッフが一杯ずつ入れる、専用カウンターが設けられている。

 また、この専用カウンターで使われる器具にもこだわりが見られ、コーヒーマスターの技術を最大限引き出すイタリア製エスプレッソ・マシーンが導入されている。提供されるコーヒーの種類も、産地の収穫時期に合わせて年間を通じ入れ替えられていくという。

 

2018年12月13日 第50号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のBC州最高裁判所は11日、カナダ当局がバンクーバー国際空港で拘束した中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の副会長兼最高財務責任者(CFO)孟晩舟容疑者の保釈を認める決定をした。

 孟氏は今月1日にカナダ当局に逮捕された。以来バンクーバーで拘留されていた。保釈金は1千万ドル(約8億5千万円)。パスポートを預ける、足にGPS付きの追跡装置を身につける、BC州から出ないという条件付きという。検察側は逃亡する恐れが強いと主張したが裁判所が退けた。

 孟氏はファーウェイの創業者である任正非・最高経営責任者(CEO)の娘。1日、香港からバンクーバーに到着したところをカナダ当局に逮捕された。カナダ当局によればアメリカの要請で逮捕したという。

 アメリカの司法省は、孟氏がアメリカによる対イラン制裁対策としてアメリカの金融機関に虚偽の説明をした詐欺の疑いがあるという。アメリカはカナダに身柄の引き渡しを求めている。今後は孟氏の身柄をアメリカに引き渡すか注目される。

 カナダ国内では中国とは直接関係ないという中国系団体がカナダの対応に反対するなどの抗議行動も起こっていた。

 ジャスティン・トルドー首相は、今回の拘束はカナダ政府が主導したものではないと発表。ただ事前に拘束することは報告を受けていたとも語っている。

 次の裁判期日は2月6日。

 一方、中国でカナダ人元外交官マイケル・コヴリグ氏が拘束されていることが分かった。11日カナダ政府が発表した。トルドー首相は「もちろん、中国で拘束されたカナダ人については承知している」と語り、現在中国高官や代表と直接コンタクトを取っている、「現状を非常に深刻に受け止めている」と懸念を表明した。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。