2018年12月13日 第50号

 アルバータ州野党連合進歩保守党(UCP)のジェイソン・ケニー党首は6日、秋期議会終了の記者会見に臨み、来年同州で実施される州議会議員選挙の時期を前倒しするよう新民主党(NDP)政権レイチェル・ノッテリー州首相に要求した。

 「NDP政権はすでにアルバータ州民の支持を失っている」と語り、そんな政府に来年度の予算編成を任せるわけにはいかないと語った。

 現在支持率ではUCPがリードしている。このままの勢いで政権奪回を実現したいというのが狙いだ。

 アルバータ州では前回2015年の選挙でNDPが大勝するという約40年ぶりの政権交代を実現した。しかし2014年に起こった世界の原油価格急落の影響を受けて、主要産業である石油・ガス産業が大打撃を受け、失業率が記録的に上昇、州経済が大きく落ち込んだ。しかし2015年に誕生した連邦自由党政権との良好な関係構築に成功し、2016年には滞っていたトランスマウンテン・パイプライン拡張工事の承認を得るなど、経済復活の兆しが見え始めていた。そこに起こった今年のブリティッシュ・コロンビア州新政権とのパイプライン抗争で敗れた形となったNDP政権は、現在効果的な経済対策も打ち出せないまま支持率は下がる一方となっている。

 2019年3月から5月の間に州選挙を実施しなければならないため、選挙を前倒しした方が効率的との意見もある。

 ケニー党首は来年2月1日に選挙を公示すれば3月初旬には選挙を実施できると、来年の議会再開前の選挙をノッテリー州首相に呼びかけている。

 ノッテリー州首相は選挙実施時期については明言を避けている。

 

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