2018年8月30日 第35号

 CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)BCライオンズは24日、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のBCプレースでサスカチュワン・ラフライダーズと対戦した。

 今季はここまでアウェーでは1勝もできないものの、ホームでは3戦全勝と連勝を伸ばしている。

 この日の試合でも前半は、第1クオーターで先制しながら逆転を許すも、第2クオーターを終わった時点で18ー20と追い上げた。

 しかし後半は、ディフェンス陣は踏ん張ったものの、思うようにパスが通らずタッチダウンを取ることができなかった。そして試合終了間際、フィールドゴールで同点延長戦というシナリオも見えたところまで追い込んだが、結局決められず3点差で今季ホーム初黒星を喫した。

 これでライオンズは9試合を終え、3勝6敗と厳しい状況になった。勝ち点は6のままで、CFL西地区最下位に沈んだままとなっている。

 来週は試合がなく、9月7日、BCプレースでのオタワ・レッドブラックス戦から残り9試合の後半戦に突入する。

 昨季もプレーオフ進出を逃したBCライオンズ。後半の巻き返しに期待がかかる。

 

 

2018年8月30日 第35号

 オンタリオ州の町で14日、生後10週間程度とみられる子犬12匹が捨てられているのが見つかった。

 そのうちの5匹はグレータートロント地区の北、シムコー郡内の人口1万人ほどのアジャーラ=トソロンティオ郡区で、また残りの7匹はその約12時間後、そこから50キロメートルほど離れた町アマランスで見つかった。

 この12匹のビーグル犬の子犬を保護したアリストン動物保護協会の副会長ジェーン・クラークさんによると、2匹は協会で検査を受ける必要があったものの、子犬たちの健康状態はおおむね良好だという。しかし発見された日は大雨だったことや、コヨーテなどの野生動物が出没する地域でもあることから、子犬たちは運がよかったと付け加えている。

 また2カ所に分かれて捨てられていたものの、12匹全部が同じ母親から生まれたものだと、同協会ではみている。協会の施設で2週間ほど飼育された後、里親に引き渡されるが、クラークさんによるとすでに多数の申し込みがあり、里親候補の申し込みを中止しなければならなかったほどだという。

 その一方で協会は、このビーグル犬の子犬を捨てた人物に心当たりがある人からの情報を求めている。さらに、もしペットの飼育に手が回らなくなった場合には、道端に捨てたりせず、最寄りの動物愛護協会などにコンタクトを取って解決策を探すよう呼びかけていた。

 

 

2018年8月30日 第35号

 ヌナブト準州の州都イカルイトに24日、カナダ最北端となるビール醸造所と、併設パブがオープンした。

 この醸造所、ヌナブト・ブリューイング・カンパニーがある場所は、郊外を走るイカルイト・レーン沿いで、シルビア・グリンネル準州立公園へ向かう道路の交差点付近。パブのカウンター越しには醸造施設が見渡せ、働く人の様子や醸造過程のビールのにおいなども味わうこともできる。ゼネラルマネジャーのケイティ・バーボワさんはメディアの取材に対して、とても居心地がいい場所だと語っている。

 ここで味わえる工場直送の生ビールは、オーロラにインスピレーションを得たというラガー『フロー・エッジ(Floe Edge)』、ブリティッシュ・ゴールデン・エールの『フロッブ・ゴールド(Frob Gold)』、アイリッシュ・レッド・エールの『アウパクトック(Aupaqtuq、地元のイヌクティトゥット語で「赤」を意味する)』、『セレブレーション・エール』の4種類。

 この場所では飲食店営業の許可が下りないため、パブでは地元のケータリング会社からシャルキュトリー(フランス風ハムやソーセージなどの、肉総菜)やプレッツェル、北極イワナなどの料理を取り寄せ、提供している。

 醸造所の設立には、紆余曲折があった。ビールの醸造には大量の水が必要となるが、イカルイト市では、地元企業が利用できる上水道の量を1日当たり2千リットルに制限している。同市は上水道の水源を、市の北側にあるジェラルディン湖に頼っているが、最近水位が下がり始め、将来の水不足が懸念されるようになってきた。

 しかしビール醸造にはこの配給分では足りないため、ヌナブト・ブリューイングでは上限の引き上げを申請していた。ところが7月、事業主が個別に上下水道の追加利用を可能にする条例案は、却下されてしまった。

 それが今月になり、2千リットル以上を必要とする事業主には、給水車で追加分を配給することが市議会で可決され、ようやく同ブリューイングの開業にめどがついた。こうした困難を乗り越えてきたバーボワさんは、前だけを見つめて進んでいくと、取材に語っている。

 「ヌナブト・ブリューイングは現時点でカナダ最北の醸造所。また環境に対する企業責任でも業界内のリーダー役を担う高い目標を掲げている」とバーボワさん。同ブリューイングでは、醸造過程で発生する二酸化炭素の一部を回収、それをプロセスの最終段階で行われる炭酸注入過程に使用している。イカルイト市内のレストランへのビールの提供は瓶で行われ、もちろん同ブリューイングが回収・再利用される。

 また秋には缶にビールを詰める機械も設置される予定で、缶ビールの製造が始まれば、イカルイト市内の酒類販売店でもヌナブト・ブリューイングのビールが購入できるようになる。ヌナブト準州以外の人は残念ながら、ここまで足を運ばなければ最北のビールの味を楽しむことは当面の間、できないようだ。

 

 

2018年8月30日 第35号

 ブリティッシュ・コロンビア州の各所で続いている森林火災の煙によって、大気の質が悪化していたメトロバンクーバー地区やフレーザーバレー地区の一部では、風向きの変化により質が改善、24日には発令されていた注意報がいったん解除された。

 しかし新たに移動してきた寒気に伴って、バンクーバー島の森林火災の煙が再び同地域に流入、26日には注意報が再び発せられる事態となった。

 メトロバンクーバーの大気の質と気候変動課によると、25日に同地域で雨が降り出したのとほぼ同時に、大気中の微粒子濃度が上昇し始めたという。日中は注意報発令レベルまでは上がらなかったものの、同夜からはほぼすべての観測点で値が再び上昇、注意報を発令する濃度を超えた。

 しかし今回の濃度は前回ほどは高くなく、また不安定な大気の状態が当面続くため、注意報レベルの濃度が前回ほど長く続くことはないだろうとみられていた。実際、注意報は27日にはメトロバンクーバー、およびフレーザーバレーの全域で解除となった。

 

 

2018年8月30日 第35号

 サスカチワン州レジャイナ市で21日、11回目となるサスカチワン州マスタード・フェスティバルが開かれた。

 世界で取引されるマスタード・シードの半分以上をカナダが生産していることは、あまり知られていない。そしてサスカチワン州の約1200軒のマスタード農家は、そのカナダ産マスタード・シードの75パーセント近くを生産している。このことからもわかるように、同州にとってマスタードは、重要な意味を持っている。

 このことの認知度を高めるために開催されたフェスティバルでは、定番のホットドッグはもとより、マスタード・アイスクリームやマスタードでコーティングされたビスケットなど、地元のフードベンダー18件が、意匠を凝らしたマスタード・レシピを披露、千人を超えた参加者による人気投票が行われた。優勝したベンダーは、トロフィーの代わりに黄色いシェフコートを受け取り、来年のフェスティバルまでの1年間、優勝者であることを来店客に知ってもらえるよう、掲げておくことができる。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。