2016年6月23日 第26号

 1980年の終わり頃、ドイツ在住の友人から桐島洋子先生を紹介されて知り合い、彼女の交際範囲にくっついて歩いているうちに、あるとき林真理子さんと会うことになる。何回会っても、私は彼女に「初めまして、私は◯◯です。よろしくお願いします」と挨拶していた。そもそも数え切れないほど多くの人に出会う彼女が、自分を覚えているはずがないという先入観で対処していたわけです。そして会う回数が7〜8回目くらいでしたでしょうか、挨拶し終えた私に、彼女が「澄子さん、あなたにお会いするのは初めてではありませんよ」と言われ、「そうですか?どこでお会いしましたか?」と聞き返す。すると「あなたのお家で」と言うではありませんか。そして、更に彼女は「あなたはパジャマを着て出てきました」と言うのです。(私は説明しませんでしたが、普段パジャマを着ない人ですから、その時着ていた服がパジャマに見えたのですかね)

 そして、ご主人の東郷さんがぼっそりと「有名人だからどうとか言うのは買いかぶりですよ。だって僕なんて彼女と婚約後、電車の中で林真理子と書いた雑誌広告がぶら下がっているのを見て、何だか見たことのある名前だなぁーと思い、ふっと気が付くとなんと自分の婚約者の名前だったって言うこともあるのですよ」とおっしゃいました。その頃、桐島先生はご自宅を改造中で、私の家の和室にお泊りになっていらしたので、森瑤子さんの島へ皆で行くためにお迎えにいらした時でした。買いかぶりってそういうこと? その頃はまだ耳がよく聞こえてよかった。話ができたものなぁ。

許 澄子

 

 

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