2019年2月7日 第6号

 2月に入りました! 先日、バンクーバーでも雪が降り、冬到来という話を聞きました。私が住んでいる首都オタワでも、1月に入ってから、積雪量97cm以上という過去最多を記録する雪がドッシリと降ってくれたおかげで、家の庭には、日に日に、子供たちが作る「かまくら」が増える一方です。

 そんな雪国の小学校に通う我が子たちが最近、お弁当に「Kraft Dinner」(以下、クラフトディナー)をリクエストしてきました。マカロニを茹でて、不思議なほど黄色いチーズパウダーとバターを絡める、あのインスタント食品のマカロニ&チーズです。色といい、味といい、これを「おいしい!」と言って食べてしまう夫に驚きだったのですが、まさか子供たちまで…。実はカナダでは、これがなかなかの人気食品で、カナダの国民食とも呼ばれています。

 クラフトディナーは、1937年にカナダとアメリカで発売されました。第二次世界大戦が始まる発売当初は、牛乳と乳製品が配給制で、冷蔵庫もまだ普及していません。加え、女性も外で仕事をするようになり、両親共働きが広まった時代です。そんな情勢下、戸棚に10カ月放置しても腐らないという、チーズの味がするクラフトディナーの登場です。簡単に作れてしまい、ボリュームもあるだけに、あっという間に大人気になったようです。名前は微妙に違えど、オーストラリアやイギリスでも販売されるようになりました。

 スティーブン・ハーパー前首相も、クラフトディナーにソーセージを入れて食べるのが好きだと発言したり、ポール・マーティン前首相も、クラフトディナー好きであることをメディアにちょくちょくこぼしたりと、80年以上の歴史を持つインスタント食品だけに、大人から子供まで根強い人気のようです。もしかしたら、日本でいうカップラーメンのような存在なのかもしれませんね。

 皆さんは、クラフトディナーが好きですか?

 

 


 ■ 小倉マコ プロフィール

カナダ在住ライター。バンクーバー新報での「まるごとカナダ」「小倉マコのオタワ便り」コラムを始め、新聞記者、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で原作も担当。フェイスブックも始めました!読者の皆さんと繋がれたら嬉しいです。https://www.facebook.com/ogura.mako1

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。