2020年2月27日 第9号

前回、バンクーバー新報12月19日第51号で紹介したマクロビ料理研究家高木さんのマクロビレシピが話題を呼んだ。今回は読者たちからのリクエストにこたえ、冬から春への季節の変わり目である今の時期に試したいレシピを紹介していただいた。「マクロビ料理」と言われると、難しそうに聞こえるが、その土地の旬の食材を使って調理するという理念から、材料も揃えやすく、料理が苦手な人でも、意外と簡単に作れてしまう。自然の恵みもおいしくいただけるので、ぜひ、試していただきたい。

 

◇マクロビとは?

 正式には、マクロビオティックといい、語源は古代ギリシア語のマクロバイオス。環境と食物を正すことが、心と体の健康につながると考え、自然のあり方に適応した生活方法のことを指す。食事に関しては、日本の伝統食を推進し、玄米を主食、野菜や漬物や乾物などを副食とする。ローカル、無農薬・無肥料の有機食材をベースに、調味料は良質な海塩(ヒマラヤピンクソルトでも可能)、有機味噌、有機しょうゆの使用を勧めている。肉や魚を食べてはいけないといった制限もなく、あくまでバランスのとれた生活を重視。また、独自の陰陽論で調理する。

 

1 ビーガンうなぎのかば焼きと照り焼きソース

◆材料

《ビーガンうなぎ》

  • レンコンおろし 3カップ
  • クズ粉(英語名Arrowroot Flour) 大さじ2
  • 小麦粉か米粉(グルテンフリー) 大さじ4
  • 塩 小さじ1/2
  • 黒胡椒 (あれば山椒も)
  • 寿司のり 2枚
  • *注 紅花油(他の油でも良い)  3カップ (*注 紅花油は高温でも内成分が分解されにくい油である)

《照り焼きソース》

  • しょうゆ 3/4 カップ
  • みりん 1/4 カップ
  • 椎茸と昆布の出汁 1/2 カップ
  • クズ粉 大さじ1・5
  • 水 大さじ1・5
  1. 《ビーガンうなぎのかば焼きの作り方》レンコンをおろし金で下ろす。節の所はエネルギーが優れているので、捨てない。黒い箇所は取り除く。
  2. うなぎ用の材料を全てボウルに入れ、混ぜる。水と粉で硬さを調整する。
  3. 寿司のりを縦に半分折り、さらに二回横におり1枚のシートから8枚ののりを作る。 
  4. 3で切ったのりを1片、手のひらに置き、ビーガンうなぎをスプーンで塗る。4〜5ミリの厚さを目安に。
  5. フライパンが温かくなったら油を入れ、中火(350℉、180℃)で、2〜3枚ずつ、数分揚げていく。キツネ色になってきたら、出来上がり。
  6. 《照り焼きソースの作り方》 照り焼きソースの材料を全て鍋に入れ、中火で沸騰するまで均一にかき回す。この際に、休まずに一気にかき回すこと。休むとソースにダマが残ることがある。約1分以上沸騰させ、とろみが少しできたら完成。 

高木さんから一言
このレシピは 親しい友人の西邑まゆみさん(マドンナの旧プライベートシェフ8年)に教えていただきました。蓮根は気管支や呼吸器系統に好ましい働きをしてくれます。クズは、出来上がりをなめらかにしてくれるだけでなく、特に、消化器系統、腸の働きも整えてくれます。チョットおしゃれな一品です。

 

︎ビーガンうなぎかば焼きと照り焼きソース

 

︎のりを1片、手のひらに置き、ビーガンうなぎをスプーンで塗る

 

2 レモンとポピーシードのクッキー

◆材料

  • ウォールナッツ 1 カップ
  • A全粒粉(または薄力粉) 4カップ
  • Aポピーシード 1/2 カップ
  • Aベーキングソーダ(重曹)  大さじ1/2
  • A塩 小さじ1/2
  • Bオリーブ油(アボカド油、紅花油、未漂白胡麻油で代用可能)  1/2 カップ
  • Bメープルシロップ 1 カップ
  • Bレモン汁 1/2カップ
  • Bレモンゼスト 大さじ1/2〜1
  • Bバニラエキストラクト 大さじ1
  1. ウォールナッツをナイフで小さく切り、オーブンを350℉(180℃)に熱し、15分間、ローストする。
  2. Bの全ての液体物をボウルに入れてよく混ぜる。
  3. Aの全ての固形物を別のボウルに入れて混ぜる。(あまり混ぜすぎない様に) 
  4. ベーキングトレーにクッキングシートを敷く。
  5. Aの固形物をBの液体に混ぜていく。均一に混ぜたら、アイスクリームスクーパーかスプーンを使い、クッキングシートにのせていく。
  6. フォークを水に濡らして、クッキーをおさえ、形を整える。
  7. すでにローストしてあるウォールナッツを4〜5片、クッキーの上にのせて、濡らしたフォークでおさえていく。 
  8. 350℉(180℃)に熱したオーブンに入れ、20〜30分焼く。クッキーの端の方が、好みの色に変わってきたら出来上がり。

高木さんから一言
このレシピはマクロビのシェフ、サトウサトルさんのものを参考にしました。メープルシロップなので、優しい甘さです。ポピーシードの歯応えがいい感じです。レモンは野菜類からの鉄分の吸収を促し、腎石を防ぎ、可溶性繊維が消化を助け、癌を防ぐといわれています。

 

︎レモンとポピーシードのクッキー

 

︎アイスクリームスクーパーかスプーンを使い、クッキングシートにのせていく

 

3 フムス

◆材料

  • ひよこ豆 1〜1と1/2カップ
  • パセリ 適当
  • シラントロ(コリアンダー、パクチーとも呼ばれる) 適当
  • タヒニ 1/2カップ
  • 良質な塩 小さじ1/2
  • ニンニク 2 片
  • レモン 1個
  1. ひよこ豆は一晩水に付けておくか、時間がなければ重曹(大さじ1)を入れた水に1時間つけ綺麗に洗う。圧力釜で30〜35分、普通の鍋なら1〜1・5時間ほど、軟らかくなるまで炊く。
  2. レモンを半分に切ってフォークを突きさしてジュースを絞り出す(有機レモンであればレモンゼストも作る)。
  3. パセリとシラントロは、5ミリ程の長さに切る。炊き上がったひよこ豆と共にブレンダーに入れる(フェネルもおすすめ!)。
  4. レモンゼストと塩とタヒニをブレンダーに加えて、攪拌する。レモン汁はこの時点では入れない。
  5. 攪拌を終え、ペースト状になれば、レモン汁を加える。レモン汁は凝結の作用があるので、最後の仕上げに使う。
  6. 味を見て、良ければ出来上がり。塩の調整はこのときにする。

高木さんから一言
フムスはとても簡単にでき、使いやすいです。クラッカーやトーストにイイですね。僕は時々、有機ビーツを2個ほどオーブントースターで、40分程、ローストします。ローストすると甘みが出てきていい味になります。これを、レモン汁を入れる前にブレンダーに加えれば、鮮やかな色に出来上がります(グリーンを控えればもっと赤くなります) 。パーティーの時には、見栄えがイイですよ。

 

︎フムス

 

︎フムスの材料。ビーツやフェネルもあればぜひ

 

︎ブレンダーに材料を入れ攪拌する

 

4 デザート 小豆寒天とカシューナッツクリーム

◆材料

  • アップルジュース 1カップ
  • 寒天粉末 小さじ1/2〜1  または アガアガフレーク 大さじ2〜3
  • 小豆 1カップ
  • カシューナッツ 1カップ
  • なつめやし(デーツ) 8個ほど
  • レモン汁 小さじ1/2
  • バニラエキストラクト 小さじ1/2
  • 水(あるいは豆乳かアーモンドミルク) 1/2 カップ
  • ベリー お好みで
  1. 《カシューナッツクリームの作り方》 カシューナッツは一晩、水につけておく。
  2. なつめやしは全て種を取り、小さく切る。
  3. 水を切ったカシューナッツをブレンダーに入れ、なつめやしを半分、レモン汁とバニラエキスクトを加え、スムーズになるまで攪拌する。ブレンダーが回りにくければ、水(あるいは豆乳かアーモンドミルク)を適量(1/2カップほど)加える。この時、液体は少しずつ入れ、クリームが柔らかくなりすぎないように気をつける。 《小豆寒天の作り方》
  4. 小豆は好みにより、一晩、水につけておかなくても良い(小豆は小粒の物が好ましい。形を保ちたいときは、水につけておかない)。
  5. 小豆に切手サイズの昆布を入れて、軟らかくなるまで煮詰める。時々冷水を足してショックを与えると芯まで軟らかくなる。 
  6. 軟らかく炊き上がった小豆が少し冷めたら、残りのなつめやしと水(1/2カップ※分量外)を入れてブレンダーに入れる。この段階ではあまりスムーズならなくても良い。
  7. 小鍋にアップルジュースを入れ温める。寒天粉末かアガアガフレークをいれて、必ず1〜2分間、沸騰させる(粉っぽさをなくすため)。
  8. アップルジュースと寒天が少し冷めたら、ブレンダーの小豆に注ぎ込み、スムーズになるまで攪拌する。
  9. 《飾り付け》 小さめの透明のグラスコンテナーを選ぶ。
  10. プラスチックバッグにカシューナッツクリームを入れて、角をハサミで切り、そこから押し出して使うと便利。「小豆、カシューナッツクリーム、ベリー」 の順に3段層して飾る。トッピングとして、パセリかシラントロ、またはミントの葉を使えば、さらに綺麗に見える。

高木さんから一言
このレシピは親しい友人Marlene Watson-Taraの「Go Vegan」を参考にしたものです。全てのナッツ類は水に数時間つけておくことによって、エンザイム・インヒビターが水によって、解けて、消化しやすくなります。豆類もそうですが、腸内でのガスの発生も少なくなります(ナッツを浸けておいた水は捨てます)。

 

︎小豆寒天とカシューナッツクリームの材料

 

︎小豆寒天とカシューナッツクリーム

 

 

高木国雄さん プロフィール
マクロビ料理研究家 10年前、妻の乳がんをきっかけに、食事と生活習慣の改善の必要性を感じ、マクロビの世界へ。アメリカで行われているマクロビコンファレンスにも毎年参加し、そこで納豆や味噌のワークショップも行う。日々、マクロビの研究と実験を繰り返し、理論だけではなく、実践に重点を置いた生活を送る。オタワでも、ワークショップを行いながら、フェイスブックやインスタグラムでマクロビ料理情報も提供。 インスタグラムはkuniotakaki /Facebook はKunio Takaki

 

 

(取材 小林昌子/写真 高木国雄さん)

 

 

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