「イングリッシュ・ベイからの景色は本当に美しいと思います。昼間、太陽が輝くと海の青さが変わります。太陽が傾いて、オレンジやピンクに染まる雲……」と、感性豊かな竹内恵美子さん。プロの写真家、斉藤光一さんから技術を学んだ竹内恵美子さんの写真が、バンクーバー市内の『まるりるカフェ』で展示される。

 

写真のレッスンではどんなことを学び、どんな風に生かされていますか?
2ヵ月間、写真家の斉藤光一さんからチューターレッスンを受けました。その後、挙式やペット、パンフレットの撮影などに助手として同行させていただき、実践を学びました。
物を歪ませずに写真に撮る方法、フラッシュの使い方など、ちょっとしたことだけど、知っているだけでぜんぜん違う写真が撮れることなどたくさん教えていただきました。ほぼ毎回プリントを用意してくださり、紙面で説明を受けた後、実際に写真を撮りながら教えてくださり、ひとりで復習も容易でした。
一度習うと、写真が確かに変わると思います。

被写体はどんなものを中心に撮っていますか?
今は主に風景です。地元が海から遠い場所だったので、海のある風景は私には新鮮なことと、イングリッシュ・ベイの夕焼けが美しいので。
ペットや野生動物は、表情豊かで撮るのが楽しいです。

個展開催のいきさつは?
ある時、私の写真を『まるりるカフェ』のオーナーにお見せする機会があり、とても気に入っていただけ、夜のオープンをスタートする時期とも重なったのでイベントとして写真展を、というお話になりました。
スタッフの皆さんがいつも笑顔で迎えてくれ、常連さんの多いかわいらしいお店です。ケーキとカフェオレがとてもおいしいのでお勧めです。
この写真展を機会に夜の時間帯も本格的に営業を開始するそうで、先月プレオープンに参加させていただきました。日中とは違うメニューで、ウェイトレスさんが袴姿で接客するなど、昼と夜とではまったく違う雰囲気で営業されるそうです。ぜひ、どちらの時間帯もお店に行ってみて、違いを見ていただきたいです。

展示されるのはイングリッシュベイの風景ですね。
昨年の夏、7月から9月にイングリッシュ・ベイで撮影した写真の写真展です。
今回は色を抑えた写真になってますが、イングリッシュ・ベイからの景色は本当に美しいと思います。夕焼けはオーロラよりも簡単に?キレイな空模様と出会えるので、日本から来ている留学生のみなさんもたまには勉強をお休みして、海沿いをお散歩するきっかけになったらいいなと思います。以前は私も勉強しなきゃと図書館に通ってひきこもってばかりでしたが、今はそれではもったいないと思っています。

写真を撮り出してから風景や社会を見る目が変わりましたか?
街を歩くときも、どうやって撮ろうかなって考えながら風景を見るようになりました。あと、たくさん歩くようになりました。
日本から持ってきたデジカメが壊れかけていたので、チューターレッスンを受ける際に思い切ってデジタル一眼レフを買いました。今まで使っていた小さいデジカメよりも写真のなかに意思を出せるので、写真を撮ることが楽しくなりました。
カメラを持って歩いていると、いつのまにかものすごい距離を歩いていて、健康にとてもいいと思います。

*      *      *

「このイングリッシュ・ベイ・シリーズ、僕は好きですよ。彼女の生き様が表れているようで」と話す斉藤光一さん。写真は基本技術さえ学べばあとはその人の感性で、たくさんの経験が写真に表れるのだという。
写真展のテーマ『イングリッシュ・ベイ』の先は太平洋を越えた日本であることから、経費を除く売り上げ金はJapan Love Projectのトフィーノ瓦礫清掃作業に寄付されるとのこと。

(取材 ルイーズ阿久沢 / 写真提供 竹内恵美子)

写真展『This Moment @ English Bay』
写真($20〜$80)ほかカードも販売
2月23日〜3月9日
まるりるカフェ 451 West Broadway, Vancouver
電話:(604) 568-4211
9am-6pm、
水曜と日曜以外は夜も営業
7:30pm-11pm

プロフィール:

千葉県出身。2011年5月にワーキングホリデービザで渡加。トロントに3か月滞在後バンクーバーへ。趣味は映画、読書、ディズニー関連やモノ集め。

 

2013年2月21日 8号掲載

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。