カナダ・モーゲージ・アンド・ハウジング・コーポレーション(CMHC)は7日、トロントとバンクーバーのコンドミニアム購入での海外購入者の割合を発表、2010年以上に建築された物件での割合が高いことが分かった。

 CMHCによると、2010年以降に建築されたコンドミニアムで、トロント広域圏での海外購入者の割合は7・4パーセント、トロント中心部では10・1パーセント、メトロバンクーバーでは6パーセント。バンクーバー中心部の数字は報告されていない。

 海外購入者の割合は、2014年から2015年に急激に増加しているとも報告している。

 一方で比較的古いコンドミニアムではメトロトロントで3・3パーセント、メトロバンクーバーで3・5パーセント、1990年以前のコンドミニアムでは、トロント、バンクーバーともに2パーセント以下と低い数字になっている。

 今回の調査の目的は、トロントとバンクーバーという住宅市場が高騰し続ける国内2都市で海外購入者がどのような役割を果たしているのかを数字化してみることにある。この2都市では住宅の急激な高騰で一般市民には手が届かないところまできていて、海外投資家が住宅価格を引き上げている要因ではないかとの見方がある。

 CMHCは現時点では海外投資家がカナダの住宅市場でどのくらいの割合を占めているのかを正確に測る手段がないとしながらも、今度も海外購入者の調査は最優先事項として進めていくとしている。

 

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 ブリティッシュコロンビア不動産協議会は8日、リッチモンドに本社のある不動産業者ニューコースト・リアルティに対し条件付きで営業を認可することを発表した。

 取引内容やコミッションなどを協議会に報告することを義務付ける7つの条件を提示し、協議会が同社の業務内容を監査する。それでも不正行為と疑われる行為が明らかになった場合は、さらに厳しい規制をするとの声明を発表した。

 今回不正を指摘された業者は、数週間前から全国紙グローブ&メールが独自に調査を行い、同協議会に不正の可能性を通告していた。同紙は証拠となる録音記録も独自に入手していることを同協議会に報告していたが、証拠提出には応じなかった。

 そこで同協議会が業者に直接コンタクトを取り、今回の措置となった。同紙は8日に独自調査を記事として掲載。同日に同協議会が処分を発表した。

 同紙によれば、ニューコースト・リアルティは職員に対し、より多くの手数料を取れるよう売り手にはなるべく早くに住宅を売りに出させるよう指導していたという。さらに売り手に対し最初のオファーが常にベストオファーだと、それが事実に反するにもかかわらず、そう告げるように伝えていたともしている。同社は昨年急速に成長し、現在445人が所属し、2015年の売り上げは10億ドルと報告されている。

 ことしに入り、不動産を締め切りまで何度も売買して手数料を稼ぐ不当転売がバンクーバーで問題視されている。BC州政府も対策に乗り出すことを明言している。

 

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 度重なる検挙にもかかわらず、運転中の携帯操作を繰り返していたブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドの40代の女性が、ついに免許を停止させられた。

 訴追されていないため氏名は明らかにされていないが、彼女はこれまでに14回、運転中に携帯を操作していたところを取り締まられている。そのほとんどはリッチモンドで起こり、13回目の時にはRCMPのパトカーに追突する寸前だった。

 それにも懲りず、3週間前にはバンクーバーで運転中に携帯を使用しているところを捕まった。全く改善の兆しが見えないことに、世間からはなぜこの女性に運転させつづけるのかという抗議が挙がっていた。

 RCMPもこの女性の運転の安全性に疑問があるとして、BC州の運転免許の停止権限を持つロード・セーフティBCに、その免許停止を申請していたが、それが先週認められた。この女性は今後、BC州での運転が一切認められなくなった。

 リッチモンドでは、3月に行われた不注意運転の集中取り締まり期間中に検挙された件数が、昨年同時期の検挙数の倍以上に膨れ上がっていた。このことを警察では重くみており、他のドライバーや歩行者の安全のため取り締まりを続けていくと、リッチモンドRCMPでは話している。

 また2014年からは不注意運転によっても、免許にペナルティ・ポイントが加算されるようになったことから、今後はこの女性のように不注意運転を続けるドライバーは免許停止を免れないと、ロード・セーフティBCは説明している。今回の女性の場合は、2011年から不注意運転違反の履歴がつけられていたが、これらはペナルティ・ポイントとして加算されていなかったため、14回もの違反でも免許停止になっていなかった。

 なお罰金についても、抑止効果のために値上げをすべきだという意見があるものの、BC州政府はその案に乗り気ではない。

 州政府交通大臣トッド・ストーン氏は、そういった意見があることは承知しているとしながらも、自分も法務次官も、ペナルティ・ポイントの導入が運転中の携帯操作を低減させているとし、罰金額の引き上げが必ずしもそのような行為の減少にはつながらないとの考えを述べている。

 ちなみにBC州の携帯操作に対する罰金は16ドルで、国内では2番目に低い額となっている。一方オンタリオ州では、最高1000ドルとなっている。

 

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 メジャーリーグサッカー(MLS)バンクーバー・ホワイトキャップスFCは9日、ワシントンDCでDCユナイテッドと対戦。今季まだここまで1勝もしていないユナイテッド相手に0ー4と惨敗した。

 この試合、ホワイトキャップスは前試合での負傷でキャプテンMFモラレスを、前試合のレッドカードで出場停止のMFラバを欠き、さらには、FWリベロ、MFボラノス、MFメスキーダもケガでチームに同行せず、苦しい状況となった。

 4ー4ー2の布陣のツートップは、FW工藤とMLS初先発となったブストス。しかし、この日は得点に結びつくチャンスらしいチャンスはなった。ほぼ防戦一方のホワイトキャップスは39分に失点。前半は0ー1で折り返したが、54分に追加点を許すと、試合終了間際の88分、91分にも失点し、アウェーでは最高失点を記録して敗戦した。工藤は今季初めてのフル出場を果たした。

 次試合もアウェーで、16日(土)レアル・ソルトレイクと対戦する。

 同日、マサチューセッツ州フォックスボローで行われたニューイングランド・レボリューション対トロントFCの試合は1ー1で引き分け。トロントFCに所属する遠藤翼は選手登録されなかった。レボリューションの小林大悟は73分から途中出場した。

 

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 長距離バス会社グレイハウンドの夜行バスを利用していた未成年の少女2人が、乗車券の有効期限が切れたことを理由に、人里離れたガソリンスタンドに置き去りにされた。

 アルバータ州シルバン・レークに父親と住むチェルシー・カザコフさん(12歳)とジェシー・カザコフさん(16歳)は、春休みを利用してブリティッシュ・コロンビア州プリンス・ジョージに住む母親のバネッサ・オービションさんと過ごしていた。

 そのための往復乗車券は、オービションさんがプリンス・ジョージで購入していた。子供たちが学校の始まる1日前には父親の元へ帰れるよう、復路の日付を3日に指定しておいた。仕事の都合で見送りに行けなかったオービションさんの代わりに、家族と交流のあったブレント・ワルコウスキーさんが日曜日の夜に子供たちをバスターミナルまで送り、2人の乗り込んだバスが出発するのを見届けた。時間は深夜を5分過ぎたところだった。

 子供たちは途中のBC州ベールマウントの停留所(ガソリンスタンド)でバスを乗り換える必要があった。彼らは午前3時35分、このバスに乗り込んだ。

 オービションさんによると2本目のバスの運転手は、娘たちの持っていた乗車券は有効期限が切れており、またこのバスはすでに予約で満席になっていて2人を乗せることはできない、次の昼間のバスまで待てば、その日の夜中には家に帰り着けるだろうと言い残して、出発してしまった。

 なおこの町は、未解決の女性殺人事件や行方不明事件が多発していることで有名な、通称「涙の高速道路」高速16号線から南へ20キロメートルほどしか離れていない。

 そんな場所に置き去りにされた長女からの電話を受け取ったオービションさんは車の運転ができなかったため、なんとかワルコフスキーさんともう1人の友人に連絡を取り、現場に向かってもらうようにした。

 プリンス・ジョージから真夜中の道を約3時間かけ、彼らがベールマウントに到着した頃にはすでに夜が明けていた。心細そうにしていた少女らは、ワルコフスキーさんらが車から降りるやいなや駆け寄って抱きつき、離れようとしなかったという。

 メディアの取材に対してバス会社は、この件を重くみて事実関係を調査中だと答えている。また2人を置き去りにした運転手は、空席がないために乗車拒否したものの、次の昼間のバスの運転手に連絡を取り、そのバスに2人を乗せられるよう手配するなど、2人の置かれた状況を何とかしようと努力していたと説明している。

 また乗車券は日付と時間指定となっているため、旅行の日程を変更した場合は、同じルートでも乗車券を正しい日時のものに変更するよう、グレイハウンドは利用者に求めている。一方オービションさんは、乗車券の有効期限が切れているのだったら、最初のプリンス・ジョージで会社の係員が娘たちを乗車させないようすべきだったと指摘する。実際には乗車券の販売員も、乗車券を受け取ったプリンス・ジョージ発のバスの運転手も、誰も有効期限など気にしていなかったではないかと、オービションさんの怒りは止まらない。

 まだ若い娘たちに夜行バスを利用させることには、多少不安があったのは事実だとオービションさん。しかし娘たちに会いたいがために、最も安くてすむこの方法を選んだのだが、その結果がこれだと、彼女は落胆した表情で語っていた。

 

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読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。