2017年6月29日 第26号

 トロントのトランプ・インターナショナルホテル・アンド・タワーから「トランプ」が消えることが27日、明らかになった。

 JCFキャピタルが同日、経営契約を買収することでトランプ・オーガニゼーションと合意したと発表。トランプの名前も消えることになった。買収金額は明らかにされていない。

 65階建てのトランプタワーは予定より遅れて2012年にオープン。その後も、建設した会社が債務不履行に陥ったり、不満を抱えた投資家から提訴されたり、トランプ大統領が就任してからはデモの対象となったりと、トラブル続きだった。

 経営者交代での名称変更は、トランプ大統領就任の影響が大きいと専門家は指摘している。トランプ大統領が掲げる政策が、高級志向の富裕層を対象とするトランプタワーの顧客層から敬遠されたことも、思うように販売数が伸びていなかった要因の一つだろうと分析している。

 

 

2017年6月29日 第26号

 バンクーバー市議会は27日、市内16カ所に設置している電気自動車用充電ステーションを有料化することを賛成多数で可決した。2年間のパイロットプログラムとして実施する。料金は低速充電で1時間2ドル、高速充電は1時間16ドル。充電中の駐車料金に上乗せされる。

 今回の課金について、市議の一人は料金が適正かはパイロットプログラムを通して分かってくると思うと語った。一方で反対した市議は、課金することにより電気自動車の普及が遅れる可能性があると指摘した。

 また市議会は、住宅地に15カ所、住宅地域以外に5カ所の充電ステーションをパイロットプロジェクトとして新たに設置することも可決した。

 

 

2017年6月29日 第26号

 カナディアン・チャンピオンシップ決勝、トロントFC対モントリオール・インパクトの第2戦が27日、トロントで行われた。モントリオールでの第1戦は1ー1と引き分けている。

 先制はインパクト。36分にタブラ選手が決めた。しかしトロントはジョビンコ選手が53分に同点ゴールを決めると、アディショナルタイムに決勝点を入れ、2ー1でチームを優勝へと導いた。

 昨季はバンクーバーでホワイトキャップスを相手に劇的なゴールで優勝したトロントが2年連続の優勝を果たし、ボヤジャーズ杯とコンカカフ・チャンピオンズリーグの出場権を手に入れた。

 準決勝で活躍したトロントFC遠藤翼選手は、この日は選手登録されていなかったものの、2年連続優勝の歓喜の輪の中で喜びを爆発させていた。

 

 

2017年6月29日 第26号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市西部、ウェストエンド地区では道路わきにパーキングメーターが次々に導入されており、用事などで一時的に車を止める無料スペースを見つけることが困難になっている。

 市交通局は、パーキングメーターによる時間制有料駐車にすることで、路上駐車スペースを多くの人が利用できるようになると、そのメリットを強調している。今まではふさがった駐車スペースが短時間のうちに空くことは少なく、駐車スペースを探すために車が何キロメートルも行ったり来たりすることもまれではなかった。市としてはこうしたサービスの悪さを改善する必要に迫られていたと説明している。

 なお駐車料金は1時間1ドルでスタートするが、来春には見直される予定。また同様のパーキングメーターは同市オリンピック・ビレッジ周辺と、エミリー・カー大学そばのグレート・ノーザン・ウェイ周辺にも導入が計画されている。

 

 

2017年6月29日 第26号

 大リーグのトロント・ブルージェイズに所属する現役投手が不安神経症を告白した。24日、試合後に通訳を通して記者に語ったのはクローザーのロベルト・オスナ投手。

 前日カンザスシティで行われたロイヤルズとの初戦で、4ー1とチームがリードしている場面で9回裏に登板できなかった理由を語った。

 「野球から離れている時、フィールドにいない時に、すごく変な気分で、自分じゃないような感じに襲われる」という。フィールドにいる時は問題ないと語った。現在はチームに同行している精神科医と相談しながら治療を行っていくとしている。

 現役のプロ選手が自身のメンタル的な問題を公表することは稀だという。専門家は今回のオスナ投手の公表を「勇気のある行為」と称賛している。スポーツ界のように常に精神的な強さを求められる世界では、自分のメンタル的な弱さを認めることを良しとしない傾向がある。今回の公表は、スポーツ界でのメンタルヘルスや中毒症などの問題に光を当てる第一歩になればと語っている。

 現在22歳のオスナ投手は、今季ここまで29イニングを投げ、19セーブをあげている。昨年までもクローザーとして大リーグの最年少記録を塗り替えてきた実績を持つ。今季も大リーグ最年少での75セーブ到達を果たしたばかり。

 ロイヤルズとの第3戦では勝敗がつかない場面で9回裏にマウンドに上がり、無失点に抑えた。「マウンドに上がっている時は毎回、投球のこと以外は考えない。いつも気分はいい」とオスナ投手。「昨日よりも、一昨日よりも、気分はいい」と語った。

 ジョン・ギボンズ監督は、医師と相談しながら今後もオスナ投手を起用していくと語っている。

 

 

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