2016年8月25日 第35号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島の人気観光スポット、ブッチャート・ガーデンを訪れたカップルが、服装がふさわしくないと入園を拒否された。

 拒否されたのは、アメリカ・ワシントン州ポート・タウンゼントに住むサラさんとガブリエル・クリスマンさん夫妻。彼らが着ていたのは、19世紀末のビクトリア様式の服装。多少時代は異なるが、まるで映画「風とともに去りぬ」の登場人物をほうふつとさせるいでたちの2人、しかしカップルにとってはこれが普段着だという。

 クリスマンさん夫妻は特に1880年代から90年代にかけてのビクトリア様式に感化され、その当時のままの生活を可能な限り日常生活で再現している。彼らが暮らすビクトリア様式の一軒家には自動車も冷蔵庫もない。家庭での手縫いが普通だった当時のデザインの服で日々の生活を送り、暖房は薪ストーブ、食料はアイスボックスで保存している。

 そんなカップルの入園が拒否された理由は、他の入園者を混乱させる恐れがあるため、安全上の配慮からだと、ブッチャート・ガーデン側は説明している。

 一方、クリスマンさんらによると、使用できなかったネット購入の入場券などの払い戻しを、彼らが要求するまでは行わなかったなど、園側の対応には失望したと語っている。

 

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