2016年8月25日 第35号
ブリティッシュ・コロンビア州ローワーメインランドでは相変わらず不動産価格の上昇が続いており、手ごろな賃貸物件も見つけにくくなっている。
一方、賃貸を探している人をターゲットにした詐欺も横行。そうした被害に遭いそうになった人が、メディアを通じて注意を呼びかけている。
物件を探していたジェームス・マーシャルさんは、友人からオンライン上のクラシファイド・サイト、クレイグスリストに良さそうな物件があることを紹介された。場所は、同州リッチモンドの中心部にあるクワントレン大学のそばのマンションで、3ベッドルーム。家賃は月額1000ドル。
立地条件から見て明らかに不自然だと知りながらも、マーシャルさんは広告主に簡単な自己紹介を兼ねた電子メールを送ってみた。
すると丁寧かつ詳細な返信が返ってきた。しかしマーシャルさんによると、その中で語られていたのは、いかに本人が西アフリカのどこそこで暮らすようになったかという、壮大な物語。さらに最初と最後の月の家賃合計2000ドルを前払いするように求めてきたため、マーシャルさんは逆に物件を見せるよう問い返した。
それでも家主を名乗る人物は、マーシャルさんにマネー・オーダーで送金することを求め、部屋の鍵は送金完了後宅配便で送ると伝えてきた。この段階でマーシャルさんは、これが詐欺であることを確信。しかしこの賃貸住宅不足のなか、わらにもすがる思いでこうした手口にひっかかる人がいるのではと彼は危惧し、メディアを通じて注意を促すことを決心した。
マーシャルさんは引き続き、リッチモンド市内での物件を探し続けている。