アルバータ州を襲った山火事から約1カ月、フォートマクマレーでは6月1日から鎮火した町に人々が帰宅を始めた。

 5月30日、同州レイチェル・ノットリー州首相は避難者の帰宅が可能になったことを発表。「政府としては住民にとってベストな決定をするよう心掛けている。専門家の意見を聞きながら安全を確認し発表を行っている」と記者会見で語った。

 今回は帰宅の第1段階で4地区が対象。約1万5000人が帰宅するとみられている。ただ、消失したり倒壊したりしていないが、帰宅できない家屋やアパートが合わせて約500軒あることも発表。同首相は「残念ながら一部では家屋が大丈夫でも帰宅できない地区があることも告げなくてはならない」と語り、その地区の灰や土は人体に有害な物質を含んでいるためと説明した。現段階ではこれらの家屋には9月までは帰宅できないが、今後の洗浄作業次第ではそれよりも早く帰宅できる可能性もあるとしている。

 ノッテリー州首相は多くの住民が町の変わり果てた姿にショックを受けるかもしれないと気遣った。アルバータ・ヘルスサービスが住民の精神的支援を行う。

 5月3日に発生した山火事は現在も完全に収まっておらず、消火活動は続いている。5月29日には南アフリカから消防士約300人が消火活動支援のためエドモントンに到着した。現在同州ではブリティッシュ・コロンビア州をはじめ、国内各地やアメリカなど海外からの応援も合わせ約2300人の消防士が消火活動に当たっている。

 今後は消火活動に加え、雨の予報もあり、鎮火に向かうとみられている。

 

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