ニューブランズウィック州の海岸沿いの町ダルフージーで、希少種のシロハヤブサが目撃され、地元愛鳥家が2月25日、撮影に成功した。
白地に黒い斑点が特徴で、体長は50センチを超えハヤブサ類の中では最大。また、黒斑は個体によって差があり、全体が白く見えるものから暗い灰色に見えるものまで個体差が大きい。今回、目撃された個体は胴体下部は純白で、羽の黒斑もまばらという、最も美しい『白い』シロハヤブサだった。
このシロハヤブサを最初に目撃したのは、地元に住むケン・ラインスボローさんで、昨年12月3日のことだった。彼はカモメだろうと思い注意を払わなかったが、妻の主張に従い専門家に確認してもらうため写真を撮り、バードウォッチャーのジム・クリフォードさんほか、もう一名に送った。
両者の見解はシロハヤブサで一致。ラインスボローさんが撮ったこの写真は、同州で撮影されたシロハヤブサの初めてのものとなった。彼はこの鳥がそこまで稀少であることにショックを隠せなかった。
以来、多くのバードウォッチャーがこの鳥の行方を追ったが、誰もその姿を確認することができなかった。そんな中、2月25日に再びラインスボローさんがこの鳥を発見した。この時は仕留めたカモを食べているところだった。
ラインスボローさんから連絡を受けたクリフォードさんも都合をつけて現場に向かい、獲物を食べ終わり切り株の上で休んでいるシロハヤブサをカメラに収めることに成功した。
シロハヤブサは猛禽類の中で唯一、真上に向かって飛ぶことができ、獲物を直下から襲えるほか、自分とほぼ同じ大きさのタカ、ケアシノスリやひとまわり小さいフクロウの仲間、コミミズクを仕留められるパワフルなハヤブサとして知られている。