カナダエネルギー委員会(NEB)の管理体制が甘いと26日、環境と持続的開発委員会が指摘した。NEBは国内の連邦規則によるエネルギープロジェクトの承認とその後の管理監督を担っている。

 委員会は記者会見で、NEBは企業がそのプロジェクトが承認された時の条件を守っているかどうかを正確にチェックしてこなかったし、問題が起きた時にそれを解決しているかを継続的にチェックしてこなかったと主張した。

 NEBが承認するプロジェクトには石油・天然ガスを運ぶためのパイプライン建設計画がある。現在は7万2900キロメートル、約100社を監督している。NEBの管理体制の甘さの要因の一つには、これだけの監督件数を抱えているにもかかわらず、適切な人員が十分に確保できていないことをあげた。

 石油・天然ガス産業を推進していた前保守党政権時代は、NEBによるパイプライン建設を承認するために、安全対策の条件を提示していたと指摘。その条件を満たしているかの監督体制が甘く、大きな環境問題に発展した事故も少なくない。パイプラインからの原油漏れが原因の環境汚染は後を絶たない。

 自由党はNEBの体制を見直すと発表している。

 

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