自由党政権クリスティア・フリーランド国際貿易相は25日、環太平洋連携協定(TPP)について署名式に出席することを明らかにした。

 TPP交渉に参加する12カ国の署名式が2月4日、ニュージーランドのオークランドで開かれることが21日明らかになり、カナダもそれらの国の一つとしてこの署名式に参加する。

 同国際貿易相は「来週行われる署名式で他の11カ国が署名する時にカナダも参加するということ」と語り、「署名が批准を意味するものではない。単に技術的なステップに過ぎない」と説明した。

 TPPは政権交代前の前保守党政権が参加を表明し交渉にあたっていたが、昨年10月の選挙で勝利した自由党は、TPPについては専門家の意見を聞くとして慎重な姿勢を示していた。フリーランド国際貿易相によれば、専門家への諮問はこれからも続けていくという。

 12カ国が署名した後、各国とも批准まで2年間の猶予がある。フリーランド国際貿易相は、専門委員会での検討、国会での議論を行うことを強調した。

 カナダ国内では、酪農業や養鶏業などの保護産業がTPPに強く反対しており、保守党政権はこれらの産業に対して補償する対策を表明していた。

 

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