最後のビッグイベント

5月半ばの週末、プリスクール最後のビッグイベント、ファンドレイジングのお祭りが開かれました。朝から小雨がパラつきましたが、肝心の日中3時間は灰色の雲が引っ込み、園庭に賑やかなお祭り風景が広がりました。
親の手で運営されるペアレント・パーティシペーション・プリスクールにとって、年に数回のファンドレイジングは大切なイベントです。近所を歩くスタンプラリーから入念な準備を重ねる年末の大イベント、サイレントオークションまで、その収益がプリスクール活動の資金となるのです。サイレントオークションはキツラノの瀟洒なレストランで開催され、私も「手巻き寿司ディナー」を出品し、予想外の高価格がついて慌てたりしましたが、スクールとして募金の目的も達成されて、よき思い出にもなりました。

日本のバザーと同じ?

このたびの5月のイベントは、プリスクールを舞台にしたガレージセールとゲームが主体です。日本の幼稚園で言うバザーですね。日本ではバザー係も経験しましたが、あくまで幼稚園主導で前例に則って進行し、翌年のバザー係のために大学ノートに記録を残すというアナログ作業もありました。が、今回のプリスクールイベントは自分たちで作り上げる意味でも建設的、月例ミーティングではアイデアがぽんぽん飛び出し、予定、打診、決定事項は常時メールで全員にシェアされました。私はなかなか議論に加われなかったり、担当者の自宅ミーティング(日曜夜)に子どもを預けてまで出向こうとはしなかったり、ガレージセールへの提供品もわがミニマムライフには皆無ということで、放っておけば傍観者のごとく準備期間&当日が過ぎていくことが予想されたので、「それじゃあ楽しくない!」とファミリーゲームへの参加を決めました。
ファミリーゲームとは、プリスクール主催のビンゴゲームなどのほかに、個人的に主催するゲームのことです。簡単かつ日本らしいものを……と考えた挙句、「紙ひこうきレース」で参戦することに。アニマルプリントの折り紙(ダイソー)から子どもたちに好きな柄を選ばせ、紙ひこうきの折り方を教えて数人でレースをし、賞品として日本のお菓子を渡す流れです。何十種類もある紙ひこうきの中から、テープやはさみを使わず、シンプルな手順かつ飛距離のある折り方をチョイス。折る=fold、裏返す=turn over、上向きに=upwardなどの単語を頭にインプットしつつ予行演習に励みました。

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親子3人チームワークで

当日。開始時間を過ぎて30分、お客さんの足がこちらに向いて来ません。大きな色紙で折った紙ひこうき数体でテーブルを彩ったものの、アイキャッチが足りないのでしょうか。隣の輪投げには人だかりができています。アニマル折り紙を手に子どもたちに声を掛けますが、「No, thank you」とあっけなく振られることも。娘たちには常駐してもらい、お友達には折り紙で遊んでもらってテーブルを賑やかします。丹念に声を掛けて一人ずつ連れてくる方法をとり、次第に興味を持って来てくれる子も現れ、レースにこそなりませんでしたが、楽しいひと時を過ごしました。  娘たちは途中、「教室に行きたい」「あのゲームしたい」と訴えてきましたが、「お願いだから手伝って」と訴え返し、お友達が自由に遊んだり食べたりしているのを横目に、ファミリーゲームのために尽くしてもらいました。景品のお菓子を手渡したり、「One ticket, please」と声を掛けたり、時に折り方を教えたり……なかなかの働きぶりです。当日になって試行錯誤のファミリーゲーム運営でしたが、この日ばかりは娘たちが最高の相棒でした。

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2013年6月13日 第24号 掲載

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