BC州トンプソン地区で強化合宿と世界選手権に出場

3月28日、BC州トンプソン地区のカムループスで開幕した女子世界選手権大会に出場したアイスホッケー女子日本代表チームは、3月18日に日本を発ち、3月18日から24日までBC州サーモンアームにて事前合宿を行った。その後、チームは大会のある同州カムループスへと移動した。

サーモンアームのアイスホッケー・リンクでの練習を見学に行くと、赤・青・黄色と色とりどりの練習着の選手たちが小気味よく氷の上でパックを追っていた。カナダ人の目からは体型が小さい日本人選手は小学生のように見えるそうだ。その分、体格のよいカナダ選手をスイスイと追い越していく俊敏さが際立っていた。3月22日には地元サーモンアームの18歳以下の女子チームと招待試合で対戦。7対0と圧勝した。

カナダの女子アイスホッケー・チームでの経験がある、または、現在、カナダでアイスホッケーをしている選手たちにバンクーバー新報独占インタビューをした。

 

BC州カムループスで女子世界選手権大会に出場したアイスホッケー女子日本代表チーム「スマイルジャパン」の選手たち (写真提供 日本アイスホッケー連盟)

 

ディフェンス#9
竹内愛奈(たけうちあいな)さん

竹内愛奈さん

 

 2015年秋より所属するカルガリー・インフェルノにはアイスホッケー女子カナダ代表選手も在籍している。レギュラーの獲得に尽力し、常にチームの主力選手となる。チームの勝利に貢献し、2016年3月16日のクラークソン・カップで優勝!その喜びをこう語った。

 「あの日はオリンピック出場しているような雰囲気の試合で、目標だった優勝を遂げてカナダの頂点に達することができて感無量でした。このチームに入団でき、カナダの国技であるアイスホッケーの基礎から学ぶことができてありがたいです。自分は小柄な日本人なので、体格が大きいカナダ人選手にどのように挑むかを工夫しながら、さまざまなトレーニングに励んでいます」

 

ディフェンス#6
鈴木世奈(すずきせな)さん

鈴木世奈さん

 

 2015年秋よりCWHLのトロント・フューリーズ所属。10月17日の開幕戦で初出場を果たし、1アシストと活躍。12月6日の対カルガリー戦では初ゴールを記録。2016年1月23日に行われたCWHLオールスターゲームにも出場メンバーに選ばれた。日加のアイスホッケー女子の違いをこう語ってくれた。

 「日本は月に一度の割合で週末続けて試合が予定されていましたが、カナダでは土・日は必ず試合があります。私としてはリズムができるので気に入っています。言葉の壁があるにもかかわらず、チームのメンバーは協力的。私は彼女たちにプレーで感謝を表しています。日本ではアイスホッケーの選手はひたむきにホッケーだけに懸けていましたが、カナダ人は練習後は切り替えて遊びも楽しんでいます。ホッケーを楽しむあり方を見習いたいです」

 

フォワード#21
久保英恵(くぼはなえ)さん

久保英恵さん

 

 2006年にトロントのオークビルアイスに一年間所属。現在はSEIBUプリンセスラビッツに所属。ソチオリンピック最終予選では3試合で2得点、3アシストをマークして予選突破に貢献。大会MVPおよびFW部門のベストプレーヤー賞を受賞。フォワードとしての決定力の高さから、『氷上のスナイパー』というニックネームを持つ。

 「10年ぶりにトロントのチームで活動していたカナダに来たので、とても懐かしいです。当時はチームにオリンピック出場選手も所属していて、プレーの面でいい刺激を受けることができました。所属中にカナダでたくさんの試合に出場できたこともいい思い出になっています。そんなこともあり、カナダのアイスホッケーのファンでカナダびいきです」

 

フォワード#13
藤本もえこ(ふじもともえこ)さん

藤本もえこさん

 

 2014年ソチオリンピックのアイスホッケー日本代表選手。フィンランドリーグでプレーしていたが、2015年のカナダの女子トップリーグCWHLのドラフトに指名される。現在はカルガリーにあるマウント・ロイヤル・ユニバーシティーに所属。

 「一緒にアイスホッケーを練習している大学生は若くて元気いっぱい。練習量・試合共に日本より多いカナダのホッケー生活を満喫しています。今は大学の寮で暮らしていて、目の前に大学の充実したスポーツジムがあります。ホームリンクもあり、アイスホッケーに専念するには最高の環境です。TOFELの基準をパスして大学に入ってメジャーリーグの試合に出られるようになりたいです」

 

フォワード#15
浮田留衣(うきたるい)さん

浮田留衣さん

 

 2014年ソチオリンピックの アイスホッケー日本代表選手。シュートの強さと打ち込みの思い切りの良さが長所。高校を卒業してすぐに海外に挑戦し常に外国人と戦いたいと思っていた。もっと力をつけてレベルアップしたい望みがかない、2015年秋より米国の大学進学を目指す学校・オンタリオ・ホッケー・アカデミーでホッケーをしている。

 「5人部屋の寮生活をしながら、毎週末に5時間ほどバスに揺られて移動して3日間で4〜6試合をこなしています。海外でアイスホッケーをする夢がかなってトレーニングに精を出しています。今回のサーモンアームでの強化合宿は、出身地の釧路に雰囲気が似ている土地柄なので親しみを感じています。ここで調整して世界選手権大会に臨みます」

 

藤澤悌史(ふじさわよしふみ)監督

藤澤悌史監督

 

 2014年6月、飯塚監督やマクラウドコーチらが退任した後に監督に就任する。今回のカナダでの女子世界選手権についてこう語った。

 「2018年の韓国でのオリンピックに出場できるのは8カ国です。韓国が開催国として出場しますので、残る7カ国の枠に入らなくてはなりません。今回の世界最終予選前にポイントランキングで上位5位までに入っていれば、自動的に出場が決まります。今回のチームの女子世界選手権での上位入賞への想いは熱く、練習にも気合が感じられます。とても明るく笑顔が絶えない『スマイルジャパン』チームなので、大会で持っている力を爆発させれくれることでしょう。これまで練習を重ねてきた成果を結果を残してくれることを楽しみにしています」

 

今回の女子世界選手権大会参加国は、カナダ、アメリカ、フィンランド、スイス、スウェーデン、ロシア、日本とチェコ。3月28日から4月4日までの会期中の日本代表チームの結果は、以下の通り。 

3月28日  日本 対 スイス 2 - 4
3月29日  日本 対 スウェーデン 0 - 2
3月31日  日本 対 チェコ 3 - 4
4月1日  日本 対 スイス 1 - 3
4月3日  日本 対 スイス 0 - 4

藤澤コーチの期待がかなわず、今回日本チームは世界選手権ディビジョン降格という残念な結果に終わってしまったが、これから今回の結果を挽回し、さらなる活躍が期待される。  

(取材 北風 かんな)

 

サーモンアームでの試合に士気を高めているスマイルジャパン・チーム

 

System.String[]

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。