青少年が文化交流

外務省の事業である同プログラムは、日本とカナダの青少年がお互いの国を訪問し、その文化を体験することによって理解を深め、末永く両国の友好関係を築いていくことが目的。日本での実施を日本ユネスコ協会に、カナダでの実施をアジア太平洋財団に委託している。
一行は東京、大阪、京都を回り、インスタントラーメン工場やたこ焼き器メーカー、金閣寺などを見学し、社会・歴史・文化を通して日本を知るような日程が組まれている。大阪では羽衣(はごろも)学園中学・高等学校の生徒と交流し、ホームステイを体験することも、文化交流のための大きな目的だ

 

アドバイスとエチケット

生徒と保護者、教師ら約50人が集まった壮行会では、アジア太平洋財団のジャスティン・エラバーティルさんが写真を見せながらオリエンテーションを行った。
ニューウエストミンスター・セカンダリースクールでは外国語として日本語の選択があるが、参加生徒のほとんどが日本語会話は無に等しい。不安と期待でいっぱいの生徒と保護者を前に日本での安全面を強調し、電車の中でものを食べない、ハンカチを持参するなど、身だしなみや日本でのエチケット、習慣について話した。また「日本人は大変きれい好きで、トイレには水や風が出る装置もあります(笑)」と説明すると、参加者は興味深く聞き入った。
岡田誠司総領事は「Seeing is believing」というフレーズをあげ「カナダを代表するアンバサダーとしてカナダのことを日本の人に伝えてください。エンジョイ!」と送る言葉を述べた。

 

なぜ日本へ行きたいのか

「なぜ日本に行ってみたいのか」というエッセイを提出して選ばれた23人の中に、カナダ生まれの田路ちはるさん(15)がいた。日本へは数回行ったことがあるが、実際に日本の高校や制服を見てみたいなど、実体験を楽しみにしているという。
ニューウエストミンスター市会議員のローリー・ウィリアムズさんは初めて日本へ行ったとき、同市の姉妹都市である守口市役所を訪ねた経験を語り「この旅行を終えたら市議会に出席して日本での経験を報告してください」と課題を出した。
参加者には日本語教師のキャサリーン・シャノン先生と日本は初めてだというフランス語教師のローム・ラブレンシック先生が同行する。

 

取材 ルイーズ阿久沢

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