2019年8月29日 第35号

8月24日、JTBIカナダが主催する恒例の「地球いきいきプロジェクト」が開催された。この活動は、今年で6年目を迎える。今回は、バンクーバーのグランビルアイランドのダックポンドを中心に、海岸からごみをなくそうという使命のもとアイランド全体のごみ拾いを行った。参加者は昨年の1.7倍である約70名が集まり、グループに分かれて1時間半活動をした。ごみは参加者が思っていたよりも多く見つかり、環境に貢献できた達成感ときれいになった爽快感で、参加者は心も掃除した気分を味わった。

 

作業後の記念撮影。達成感にあふれる笑顔がこぼれた

 

ごみは至る所に落ちている

 活動場所は、海岸の清掃という軸と顧客が利用する場所を考慮し、グランビルアイランドのダックポンドで行われた。今回の参加者は、JTBI Canadaの舘澤利典社長、JTB Americasグループ取締役の城戸吾郎社長をはじめ、社員とその家族、そして一般応募の人たち。参加者は朝9時半頃にグランビルアイランドのダックポンドに集合した。作業を開始する前はごみがないように思えたが、入念に探すと、たばこの吸い殻や紙とプラスチックの破片がたくさん見つかった。マーケットの方に行くと、食事に使われたカトラリーやナプキン、飲み物の容器がいたるところで発見された。中でも、木の板張りの遊歩道の隙間にたくさんのごみが詰まっていた。遊歩道の下は海になっている場所が多く、ごみが海に流れないように拾い上げた。途中、地元の方や観光客からありがとうの声をかけてもらった。感謝の声に参加者はやりがいを覚え、一層モチベーションが上がった。終わった後には、容量がいっぱいになったゴミ袋がいくつもあった。参加者は15以上のグループに分かれて散らばって活動したため、効率よくごみを収集できたといえる。

 

人と人を結ぶ 「JTB地球いきいきプロジェクト」

 「JTB地球いきいきプロジェクト」は1985年にスタートし、世界各地で行われている。カナダ・バンクーバーでは今年で6年目になる。今年からTシャツが配られたが、このデザインも世界共通である。近年、企業の社会的責任が問われる時代になっている。基準の一つとなるSDGs(持続可能な開発目標)を取り入れたCSR(企業の社会的責任)を実行することがとても重要である。全世界で、地球温暖化の影響による環境難民が続出し、異常気象による災害が後を絶たない。政府やNGOだけでなく、企業も環境について考えなければならない。このプロジェクトはJTBの顧客、地域市民、JTBグループの社員が一丸となって行われる。事業ドメインとして、交流創造事業を謳うJTBだからこそできるプロジェクトである。海岸をきれいにするという一つの目標を達成するにあたって仲間意識が生まれ、また、自ら行うことで環境に対する意識が芽生える。一見、ごみ拾いは小さなことのように思えるが、この意識づくりにはとても大きな意味がある。もちろん、美しい自然環境を保つためには継続することが欠かせない。認知度を増やし、多くの人々と環境保全をつなげていくことを願う。

(取材 佐藤瑞妃)

 

清掃開始。チームに分かれて出発

 

小さなごみも見逃がさない、と意気込む参加者

 

JTBI Canadaの舘澤利典社長から注意事項のアナウンス

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。