2016年8月18日 第34号

ブリティッシュ・コロンビア州バーナビー市にあるグラッドストーン日本語学園(村上陽子学園長)に通う中等生9名と教師2名が、学園の創立45周年を記念し、7月15日から21日まで和歌山県有田川町清水と広川町で、地元中学生との交流や文化体験を楽しんだ。

 

和歌山城の前で記念写真

 

地元住民の尽力

 今回の体験学習は、村上学園長の元教諭仲間である堀巌さんが発起人となり、国際交流を通じて有田地域の活性化をめざす、林吉男さんらの地元住民の尽力により実現した。「計画を立ててくれた地元担当者に毎日感謝の日々でした」と村上学園長。地域に密着した交流や山間部ならではの体験ができ、カナダで暮らす子供たちにとって忘れられない日本での1週間となった。

盛りだくさんの活動内容

 生徒たちが1週間に経験したことは実に多岐にわたる。まずは、有田町清水での4日間。こんにゃく作りに始まり、紙漉き・うちわ作り、わら草履作り、川でアマゴのつかみ取り・その後川遊び。地元の八幡中学校(面矢和弥校長)では、生徒らは山車太鼓の演奏に挑戦したり、剣道着を実際に着せてもらって剣道を教わり、剣道部員相手に面打ちの練習をしたりして交流した。

 広川町の3日間は、「お寺の学校」から始まった。和尚のお話や観音堂案内・そろばん教室など、その後「海の学校」では手作りヨットに乗り湾内を周遊、「田んぼの学校」では、はだしになって田植え体験もした。ここでも地元の耐久中学校(平林宋樹校長)と交流し、給食を体験。食事をしながら日本とカナダの公立学校の違いなどについて話し、グラッドストーンの生徒らにとっては日本に住む同世代の生徒らと話す楽しいひと時となった。また、広川町での3日間は生徒たちはそれぞれ分かれて、ホームステイも体験した。

 

生徒たちの声
「田植えはとても楽しかったです。最初に足を入れたら、転びそうになりました。田植えを終えて、大変な仕事だなと思いました」
「こんにゃく作りは、ねばねばして丸くするのが難しかったです。でも最後においしくできて、みんなで食べました」
「ホームステイは楽しかったです。花火をやったり、回転寿司を食べたり、カナダではできない新しい経験をたくさんしました。こんど和歌山に行ったら、ぜひ、ホームステイでお世話になった家族に会いたいです」

 山口かえでさんと山口大夢くんは「普通ではできない経験ができて良かった。また、機会があれば絶対に参加したい!」と目を輝かせて答えた。創立45周年記念の体験学習は非常に充実した7日間となったようだ。

(取材 福安 恵子 / 写真提供 グラッドストーン日本語学園)

 

魚釣りのあとは、川遊び!

 

野村隆章さんが住職を務める龍頭圓光寺にて

 

山口かえでさん(右)と山口大夢くん(写真 福安恵子)

 

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