日本食レストランの亀井ロイヤルが、新しい店舗で営業を再開した。6月27日からランチタイムにオープンし、7月1日からはディナータイムも営業を始める。その新規オープンを記念して、6月23日にレセプションが開かれ、大勢の招待客がおいしい食事とお酒、エンターテインメントを楽しんだ。

 

鏡割り後、皆で乾杯! 左から、増田高明さん、増田新梧さん、増田聰明さん

 

盛大なレセプション

 オープニングレセプションにはホテル関係者、メディアなどを中心とした招待客が多数招かれ、食事と飲み物がふるまわれた。楽一による獅子舞が披露され、ごった返す店内を獅子舞の踊り手が舞いながら進み、人々の歓心をひきつけていた。店内奥では、マグロの解体ショーもおこなわれ、大きなマグロをあざやかにさばいていくダイナミックな技を、みな感嘆しながら眺めていた。切り分けられたマグロは、寿司職人によって新鮮な刺身として供され、それを求める人々が長い列を作っていた。店外のパティオでは、山本篁風さんの尺八と成谷百合子さんの箏の合奏が披露された。店内の賑やかさから少し離れて、美しい和の音色に静かに耳を傾けている人たちの姿が見られた。

 

和食が原点という、ぶれない姿勢で

 亀井ロイヤルが新規店舗に移ったのは、旧店舗が面するアルバーニ通りからレストランが徐々に撤退する昨今の動きが、もともとのきっかけだという。そんな折、新店舗のビルの所有者との幸運な出会いがあり、店舗移転の話が実現したという。新店舗があるヘイスティングス通りは、これからどんどん発展していくだろうという将来的ビジョンもあったと、亀井ロイヤルのエグゼクティブディレクター、増田新梧さんは話す。座席は200席で、旧店舗より数はやや減ったが、それぞれのテーブルの間にゆとりを持たせており、ゆったりとした空間で顧客へのサービスを徹底したいという考えからだという。

 多様な民族の集まるバンクーバーでは日本食も人気だが、日本食と他国の料理とのフュージョンが出てくるなど、本来の和食というものがわかりにくくなってきている、と増田さんは言う。「新しいメニューの開発ももちろんしていくつもりですが、我々の原点は和食だということを示していくためにも、日本からシェフを招いて懐石料理にも力を入れたいと思っています」。さらに、トロントや東京・銀座にも店舗を年内にオープンする予定だという。

 今回の新規オープンに伴い、福島県喜多方市で長い歴史を持つ大和川酒造店が、亀井ロイヤルオリジナルの日本酒を開発、「Kamei Sake」として提供される。オープニングレセプションには、大和川酒造店取締役社長、佐藤和典さんも出席した。

 レセプションでは、亀井グループのレストラン、エビスを取りまとめている増田高明さんが会の進行や閉会の挨拶をした。高明さんと新梧さん兄弟で協力してプロデュース、コラボ企画などを行っているという。亀井グループの増田聰明会長を筆頭に、ファミリーで亀井グループを盛り立て、より一層進化した食の世界を提供し続けてくれることだろう。

(取材 大島多紀子)

 

寿司、アペタイザーなどが供され、招待客を楽しませた

 

亀井ロイヤルで提供する和食の数々

 

亀井ロイヤルオリジナルの日本酒「Kamei Sake」

 

生牡蠣の入った器は大人気であっというまになくなってしまう

 

亀井ロイヤル新店舗の外観

 

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