2007年1月1日 第1号 掲載
 


真面目な仕事ぶりで顧客の信頼を得ているリマさん

サットングループリテイラー

リマ・リョウさん


不動産市場の可能性に自分をかけて
流暢な日本語は5年間の日本滞在で身に付けたもの。立命館大学で商業会計を専攻したリマ・リョウさんは、学ぶにつれて株式市場を見る目が変わった。自分が投資をするならば、信頼が置けるのは株式よりも不動産と考えるようになったという。

渡加後、リテイラーになったことには二つの理由がある。だれも将来を完璧に予測することはできないが、世界の人が憧れる当地ならば、今後もどんどん不動 産のニーズが高まることは確実だとリマさんは考えた。もう一つには、リマさん自身が顧客と人間関係を築いていく仕事に強い関心を持っていたためだ。「勉強 すれば、だれでもリテイラーにはなれますが、私がこの仕事をする意味は、顧客との厚い信頼関係を築くことにあると思っています」

顧客の満足を引き出すマーケティング
駆け出しの頃は、半年後にリタイヤを控えた経験豊かな先輩の指導を受け、多くのことを学んだ。そして自らも経験を積むなかで「マーケティングにおいては 電話や広告など各種の方法がありますが、どれが絶対良くてどれがだめということはない。各種のマーケティングをバランス良く行っていけば良い」との考えに 達した。

リマさんが新規の顧客開拓で効果を上げているのは、不動産購入を妨げている要因を取り除くアプローチ。例えば頭金が用意できない人でも不動産を購入でき る方法をレポートにまとめ、賃貸アパートの郵便受けに入れておく。すると居住者から喜んで電話がかかってくる。また銀行の信用がない人には、自分から銀行 を紹介し、銀行の承認を取り付けるような行動を手助けしていく。不動産売買にあたり、どんな人にどんな手助けが必要かをつねに考え、先取りして行動してい るのである。日頃は顧客と直接かかわれる仕事に最大限の時間を注ぐため、書類業務はアシスタントに委ねるなど、効率的な動きをすることは欠かさない。

中国と日本のバックグラウンドを生かした仕事ぶり
リマさんの出身は北京。中国語、日本語、英語の三カ国語のスキルは彼女に取っての強みである。中国人の顧客のなかには、丁字路に面した家や玄関ドアを開 けた先に階段が続く間取りの家は、風水の関係で敬遠する人もいるとか。しかし価格を調整することで購入に至るケースもあるそうだ。一般の人が不動産購入時 に肝要な点を伺うと「最初に見るべきところは、立地と概観の状態。そして、予算枠のなかで自分たちが一番重きを置きたい点はどこかをしっかりと見定めるこ と」とリマさんは語った。

リマさんにとって日本滞在の経験はどのような形で生きているのだろうか。「日本の文化で素晴らしいと思うのは、目標に向かって人々が力を合わせること や、正しい方向へ事がスムーズに運ぶよう懸命に努力する姿勢」。その言葉に、顧客の要望をかなえようとひたむきに行動する彼女自身の姿勢が重なる。終始真 剣なまなざしから伝わる責任感の強さや実績に裏付けされた自信。リマさんにリピーターが増えている理由を見た思いだ。

(取材 平野香利)


Lima Liao
Sutton Group Killarney Realty
Cell: 604-618-5000
ウェブサイト: http://www.limaliao.com/
メール: This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.

中国・北京出身のリマ・リョウさん

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