バンクーバー市が横浜市を表敬訪問

 

今年、バンクーバー市と横浜市が姉妹都市提携50周年を迎え、その記念プロジェクトの一環として、バンクーバー市から使節団が横浜市を訪問した。5月31日から6月2日まで、バンクーバーのアンドレア・レイマー副市長をはじめとする6名が、横浜市が主催したレセプションやフォーラムなどに出席した。使節団の一員として参加した吉武政治氏に話を聞いた。

 

横浜市議会議長はじめ市議会議員と、姉妹都市4都市の代表者

 

さらなる連携の強化を目指して

 今回、横浜市を訪れたのは、バンクーバー市副市長のアンドレア・レイマー氏、アシスタント・シティー・マネジャーのウェンディ・オウ氏、市議会議員のケリー・ジャング氏とビッキー・ジャング夫人、バンクーバー・ヨコハマ・ゴールデン・ジュビリーのメンバーである吉武政治氏、伊藤公久氏の6名。

 5月31日は、日本を初めて訪れるレイマー副市長の希望を受けて、横浜市が東京観光ツアーを手配した。同日夜には、歓迎レセプションが開かれた。横浜市議会議員、姉妹都市の友好委員会の代表者、地元の大学や高校の教育関係者、ビジネス関係者など約300人があつまり、ダンスや音楽のパフォーマンスもある盛況なパーティーとなった。

 翌6月1日の午前中には、市庁舎を訪問。横浜市では、バンクーバーの他に、インドのムンバイ市、フィリピンのマニラ市、ウクライナのオデッサ市とも姉妹提携50周年を同時に迎えたため、4都市から使節団が訪れていた。前夜のレセプションおよび、この日の会議やフォーラムは、4都市合同で行われた。市議会での冒頭の挨拶で、ムンバイ市のスネハル・アンベッカー市長が代表でスピーチを行った。昼食をはさんで、各市の代表者と林文子横浜市長とが個別に会談。その後、パシフィコ横浜で記念フォーラムが開催された。一般の市民も参加して、各市から横浜市との交流活動内容などについての発表があり、パネルディスカッションも実施された。最後に、今後の交流の促進を目指す共同宣言が行われた。また、夜には山下公園のすぐ側に建つ、由緒あるホテルニューグランドで着席スタイルのディナーが供された。

 6月2日、使節団のメンバーは横浜湾の湾内クルーズに招待され、港や臨海の景色を楽しんだ。また、みなとみらいでの横浜開港記念式典に、4都市の代表者も来賓として出席。その後は、横浜商工会議所を表敬訪問した。同日夜にはレイマー副市長が帰国、短い日程の中ではあったが、みなとみらい地区の美しい街並みと、横浜市のすばらしいおもてなしの心に触れ、内容の充実した意義ある訪問となったようである。また、文化面、ビジネス面での交流に加えて教育、学術面でもすでに両市の高校では姉妹校の交流が盛んで、大学でも新たな提携の動きが出ている。使節団の1人、ケリー・ジャング氏はUBCの教授でもあり、横浜市立大学の医学部と共同のプロジェクトを計画中とのことだ。

 

6月後半には横浜市から使節団

 吉武氏と伊藤氏が使節団として横浜市を訪れたのは、バンクーバーで開催される環境フォーラムの準備のためでもあった。6月後半には林文子横浜市長率いる使節団がバンクーバー市を訪問する計画で、それに合わせて横浜市から環境保護に取り組む企業などを招待してミーティングが行われる。6月22日午後5時から8時まで、SFU Harbour Centreで行われるGreenTech Exchange Eventの前半部分では、林文子市長のスピーチも予定されている。一般の参加も受け付けているので、興味のある方は詳細をウェブサイトで確認してほしい。

http://greentechexchange.ca/civicrm/event/info?id=194&reset=1

 

 

記念フォーラムの際、共同宣言が行われた。左から、アンドレア・レイマー・バンクーバー副市長、ムンバイ市の市長、林文子横浜市長、オデッサ市およびマニラ市の代表者

アンドレア・レイマー・バンクーバー副市長(左)と林文子横浜市長

横浜市役所でのミーティング

横浜ベイホテルでの昼食中。左側手前から時計回りに、伊藤公久氏、アンドレア・レイマー副市長、ケリー・ジャング市議会議員、ビッキー・ジャング夫人、アシスタント・シティ・マネジャーのウェンディ・オウ氏、吉武政治氏

 

(取材 大島多紀子 写真提供 ウェンディ・オウ氏)

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