低所得者のための補助金・サービスガイド
第3回:実家に帰らせていただきます!
―離婚と弁護士費用

 


 

12回にわたってお送りしています、「低所得者のための補助金・サービスガイド」です。人には聞きにくいお金の話、噂に惑わされず、正しい情報を知ることが大切です。

  理由は人それぞれですが、残念にも離婚となった場合、すぐに日本へ戻る訳にはいきません。特に子供がいたり財産があったりする場合は、最後の仕事が残っています。
 それがSeparation Agreementです。離婚後もカナダで暮らす場合は、補助金の受給にも大きく関わってきます。

法的書類の必要性
 年末に別れた後、法的に効力を持つ書類の必要性を感じた私は、弁護士に相談することにしました。翌年の5月のことです。

 Agreementでは財産や子供の養育についての取り決めを書面にし、裁判所に登録することで、法的に力を持たせます。この「裁判所に登録しておく」ということが、後にご紹介するFMEP(Family Maintenance Enforce Program)、Child Tax Benefitの金額、Income Taxなどで重要な役割を果たします。

 子供を育てていくために、お金は絶対に必要です。きれいごとでは済みません。特に相手との冷静な話し合いができない場合、第三者を介入させることでストレスが軽くなります。

実際いくらかかるの?
 私の場合、約半年間で約$10,000を支払いました。最初の見積もりは$7000でしたが、はじめの数カ月は相手が話し合いに応じなかったため、手数料ばかりがかかってしまいました。

 ちなみに弁護士費用はChild Supportに関する取り決めが含まれる場合、Taxの控除の対象になります。Income Tax Return Line 232のOther Deductionsに記入します。項目は「Legal Fee」です。

 領収書の提出は必要ありませんが保管の義務があります。

Agreementで大切なこと
 ずばり、「数字」です。金額や割合、日付は必ず数字で表現しておくことです。例えば「○月○日より毎月○日に$○○を子供が○才になるまで支払う」「Child Careの費用は70%を○○、30%を○○が支払う」など。

 また子供については、よほどのことがない限り共同親権です。子供のアクセスはお金のことと同じぐらいもめます。日本への里帰りの時に不利にならないように、しっかり取り決めましょう。

法律相談をする
Legal Aid
Vancouver Regional Centre
604-408-2172
www.lss.bc.ca

低所得者が対象です。

UBCの学生による法律相談
LSLAP: Legal Students' Legal Advice Program
604-822-5791
www.lslap.bc.ca

 所得の制限はありませんが、学校が休みのときは活動していません。無料(払いたいだけでOK)。

弁護士の紹介
Lawyer's Referral Service
604-687-3221
http://www.cba.org/bc/Public_Media/main/lawyer_referral.aspx

 ここで紹介してもらうと、最初の30分の相談が$25でできます(通常は1時間$100より)。探している弁護士の条件(女性、離婚関係、ダウンタウン)を伝えると、その条件に合う人を紹介してくれます。

 弁護士は相性が大事です。複数の人に会ってから決めることをお勧めします。

 今回は低所得者のサービスとはあまり関係ありませんが、離婚によって女性が低所得になることは多いので、あえて紹介させていただきました。

次回はFMEP(Family Maintenance Enforce Program)です。

 

プロフィール:有浦陽子
日本のバブル崩壊後、氷河期就職。クレジット審査の仕事を通して、多重債務者の多さに驚く。現在は「消費者側に立ったファイナンシャルプランナー」を目指してBCITで勉強中。ひとり親になって2年目。

 

 

 

 

(この記事の掲載は2010年10月14日 第42号です。)