2019年12月5日 第49号

 カナダ全国で緊急事態の発生を想定した警報伝達の動作確認が11月27日に実施された。対象は、携帯電話、テレビ、ラジオで、予定の時間になると、緊急警報を知らせる音とともに「緊急警報が試験的に実施されています」というメッセージが表示された。

 携帯電話の場合、契約しているプロバイダー会社とは関係なく、LTEもしくは4Gネットワークに接続していて、最新のソフトウェアに更新している携帯電話であれば、基本的には警報を受信することになっている。しかし中には警報を受信しなかった携帯電話もあったようだ。条件を満たしているにもかかわらず、警報を受信しなかった場合は、通信会社に連絡するよう政府は注意を呼び掛けている。

 カナダ政府は、全国でどのくらいの国民がこの警報を受信したかははっきりと分かっていないが、各自治体からの報告によると概ね成功だったと発表している。

 警報は全国一斉ではなく各州で予定された時間に流れた。今回はニューファンランド・ラブラドール州午前10時55分、ニューブランズウィック州午前10時55分、プリンスエドワード島午後12時55分、ノバスコシア州午後1時55分、ケベック州午後1時55分、オンタリオ州午後2時55分、ノースウエスト準州午前9時55分、マニトバ州・サスカチワン州午後1時55分、アルバータ州午後1時55分、ブリティッシュ・コロンビア州・ユーコン準州午後1時55分(全て現地時間)。ヌナブト準州では実施されなかった。

 同様の動作確認は今年5月にも実施されている。実施時間もほぼ同じ。利用目的は自然災害による危険を回避するための通達や、誘拐事件の速報システム(アンバーアラート)としても利用される。

 

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