2018年3月1日 第9号

 米ニューヨーク州バッファローで就役したものの、大西洋へ出るためのセントローレンス川が寒波のため例年より早く氷結したため、モントリオール港に昨年12月に寄港した米軍鑑USSリトルロック。氷がなくなる春まで逗留する予定だが、その乗組員がモントリオール市のボランティア活動に参加した。

 逗留中、70名の乗組員は運用訓練のほかにはこれといった任務もなく、時間を持て余し気味だった。この話を耳にしたモントリオール市の路上生活者向けシェルターの職員が、彼らに協力を求めることにした。

 このシェルター、ウェルカム・ホール・ミッションでは、毎週約3千人に無料の食事を提供している。2月23日には数名の乗組員がシェルターを訪れ、ダンボール箱の上げ下ろしや、食料品を買いに来た利用者に食事を出す手伝いなどをした。

 モントリオール逗留中は極力メディアなどへの露出を控えるようにし、インタビューなどにも応じない乗組員だが、シェルターのボランティア・コーディネーターのナンシー・ドサウスさんらは、彼らを歓迎した。

 ちなみに、ドサウスさんの父親は米海軍の退役軍人。そのこともあり米海軍乗組員との交流に積極的だったドサウスさんだが、同時にモントリオールの住民の立場から、この国ではどのように移民や生活困窮者に向き合っているかを彼らに知ってほしかったと、取材に語っている。

 

 

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