2018年3月1日 第9号

 混迷を極めていたオンタリオ州進歩保守党(PC)の党首選は今週に入り、またも劇的な展開となった。

 2月16日に選挙戦への立候補を表明し、21日には選挙戦参加について党の承認を得たばかりだったパトリック・ブラウン氏が26日、突然党首選からの撤退を表明した。

 同日に撤退を表明する声明を発表。自分が党首選を戦い続けることで、党の自由党政権を倒すという目的に支障が生じる可能性があること、党首選を戦いながら同時に性的不適切行為の疑いを晴らしていくということが極めて難しいことが分かったこと、自分だけではなく家族や友人が攻撃され自分の周りの人々に迷惑が掛かっていることを理由にあげた。

 保守党の連邦議員だったブラウン氏はオンタリオ州進歩保守党党首選に勝利し党首に就任。今年6月に実施される州選挙で打倒自由党政権を目指していた。世論調査でも保守党がリードし、自由党からの政権奪取も視野に入っていた。

 しかし今年1月、全国ネットCTVニュースが、ブラウン氏による性的不適切行為についての2人の女性の告白を放送。翌日には党首辞任に追い込まれた。

 これにより党は急きょ党首選実施を発表。今年の州選挙で自由党政権を倒せる党首を選ぶ必要に迫られた。すぐに4人が立候補を表明。元トロント市議ダグ・フォード氏、元オンタリオ州議員クリスティーン・エリオット氏、ブライアン・マルルーニー氏の長女キャロライン・マルルーニー氏、社会保守主義の活動家ターニャ・グラニック・アレン氏が次期党首に向けた選挙戦を開始した。

 ところが2月16日、ヴィック暫定党首がブラウン氏のPCからの除名を発表すると、その日のうちに無所属として党首選への立候補を表明。性的不適切行為についても、ウソ発見器による無実が証明されたとして党首の座を奪い返す意欲を示していた。

 これについて、立候補を表明している4人が党のためにならないと辞退することを促していたが、これまで党首だったブラウン氏を支持する勢力も強く、先週までは撤退する意思は全く見せていなかった。

 今回のブラウン氏の党首選からの撤退について党内からは「党にとって正しい判断」との声が多く聞かれている。

 正式な党首は3月10日に決定する。ブラウン氏はPCから6月の州選挙に立候補する意思を明らかにしている。その判断は新党首が決定することになる。

 

 

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