2017年11月16日 第46号
オンタリオ州トロントで、宅配業者大手のUPSが荷物用自転車を使った宅配業務の試験運用を始めた。3輪自転車ながら、サドルから後ろは人の背丈以上ある荷物室で覆われ、前方には屋根が張り出し、そのまま運転席風のフロントウィンドウに続くデザインは、まさに街中でよく見かける同社の焦げ茶色に黄色のロゴが入ったトラックやミニバンの小型版といった感じ。
大きさは全長2・8メートル全幅1・2メートルで、運転者を含む最大積載重量は400キログラムとなる。フロントウィンドウにはワイパーを装備するほか、ヘッドライトやウィンカーなど安全対策も万全。
持続可能性と都市部における大気汚染削減をめざして始められたこのプロジェクトは、今後6カ月をかけて同市ヨーク大学地区で続けられ、次のステップへのデータ収集が行われる。
同社が最初に宅配自転車の運用を始めたのはドイツ・ハンブルグで、2012年のことだった。その後ローマやウィーン、ダブリンなどヨーロッパ各都市に拡大していった。
また最近、クリーンエネルギーに関する調査研究を手掛けるペンビーナ研究所が、トロント地区における自転車宅配の成長性についてまとめた報告書をメディアが紹介していた。