2017年4月6日 第14号

 マニトバ州ウィニペグに本部を置くUFO研究団体、UFO学研究所が、2016年にカナダ国内で目撃されたUFOに関する報告書を、先週発表した。

 それによると、昨年一年間で目撃されたUFOの件数は1131件だった。そのうち科学的には証明できないと判断されたケースは4パーセントにとどまり、同学会が活動を開始して以来の28年間でもっとも低い数値となった。

 この理由について調査報告書の編集者クリス・ルトウスキーさんは、目撃情報をより詳細に検証できるようになったことが、その主な理由ではないかと説明している。

 報告件数が増加するのは夏場で、多くの場合、何かの光がUFOと勘違いされていた。また州の人口と報告数は比例しており、ケベック州が38・5パーセント、オンタリオ州が26パーセント、そしてブリティッシュ・コロンビア州が17パーセントを占めていた。

 報告されたUFOの形状としては、単なる光がもっとも多く(57パーセント)、そのほかには三角形(4パーセント)、球形(9パーセント)、葉巻型(3パーセント)や、火球(5パーセント)などがある。

 目立った報告としては、BC州ノースバンクーバーの山々の上空を飛行する『サーチライトを備えた巨大な円盤状の物体』や、オンタリオ州セント・トーマス近くで目撃された『ブーメラン状の星のかたまり』などがあった。

 また航空機との遭遇も報告されている。11月14日にオンタリオ州トロント付近を飛行中の旅客機のパイロットが、その先を飛ぶ物体を発見。そのまま飛行を続けると衝突の危険があったため、急旋回を行った。このため客室内の乗務員が軽い怪我を負った。パイロットによると、その物体の直径は1・5メートルから2・5メートル程度で、ドーナツかタイヤチューブを立てたような形をしていたという。明らかに気球ではなかったため、ドローンではないかと思われていたが、航空機の飛行高度などから、その可能性はないとされた。また公式調査を行った運輸安全委員会は、このインシデントを『未確認空中物体(Unidentified Airborne Object)とのニアミス』と定義している。

 

 

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