2017年3月23日 第12号

 ブリティッシュ・コロンビア州自由党への献金をめぐって、3つの環境保護団体が、献金を返金するよう自由党に要求していることを21日、明らかにした。

 3団体はBC自 由党が2005年から2016年までにキンダーモーガン社と、その関連企業から受け取った77万1168ドルを返金するよう求めている。

 キンダーモーガン社は、アルバータ州からBC州バーナビー市までのオイルサンドを運ぶパイプライン拡張工事事業トランスマウンテン・パイプライン計画を手掛けている。この計画が昨年11月連邦政府の承認を受け、その後BC州政府も5つの条件がクリアされたとして承認した。

 しかしBC州自由党は今月、献金に関する不正行為の可能性が指摘され、現在、連邦警察(RCMP)が捜査している。3団体は、献金が返金されたのち、BC州政府には、パイプライン計画について、もう一度州民が納得いくような環境調査を実施するよう要求するとしている。

 献金内容は、キンダーモーガン社からの献金は3万3千ドルで、残りはオイルサンド会社、パイプライン建設会社などが含まれている。

 トランスマウンテン・パイプライン建設計画は、関係する先住民族や環境活動家だけではなく、周辺住民の反対も根強く、当事者のバーナビー市をはじめ、バンクーバー市も反対を表明している。

 拡張工事が完成すれば、オBC州政府に献金返金を要求イルサンドの輸送量は3倍となり、バーナビー市から太平洋へと抜ける航路にあたるバンクーバーのバラードインレットを航行するタンカー量は、7倍になると予測されている。そのため環境破壊の危険性が高いと反対している。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。