2016年10月13日 第42号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのリハビリ施設に、障害を持った人でも運転できるように改造されたミニバンが寄付された。
この施設は、バンクーバーGFストロング・リハビリテーション・センター。また同センターに2015年モデルのトヨタ・シエナを寄付したのは、同州の自動車保険を扱うICBC。
同センターのリハビリ・プログラムの一環として利用されるこのミニバンには、特別仕様のハンドルや、タブレットによる操作を可能にする装置のほか、利用者の障害度合いに応じて脱着が可能な車椅子エレベーターも用意されている。ちなみに車両価格は15万7000ドル。
同センターに勤務しているセラピスト、リサ・クリスタロビッチさんは、多くの人にとって車の運転は自由を意味すると指摘する。長期間にわたりここでリハビリを続けているシャーリーン・フルームさんは車椅子の生活だが、今でも自分の車を運転している。しかしその度に重たいもの上げ下ろししなければならず、それが苦痛だと訴えていた。
それでも家族や友人、また公共交通機関には頼りたくない彼女にとって、今回のハイテク・ミニバンは自由の象徴だと、歓迎している。車椅子の上げ下ろしのためのエレベーターがつけられるとは、夢にも思っていなかったと、フルームさんはこのミニバンの先進性に感心していた。