2016年7月28日 第31号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市は、市民レクリエーション施設を充実させるため、来年より仮設プールを市内各所に設置する考えを21日に発表した。

 記者会見でバンクーバー公園局局長のサラ・カービー=ヤングさんは、夏の日差しが強い季節になるたびに、市民からアウトドアプールの要望が数多く寄せられていると述べている。さらに、その数をカナダ国内の他の都市と比較すると、バンクーバーが圧倒的に少ないことが分かるとも付け加えている。

 こうした状況を改善するため、来年春には仮設プールの設置を予定しており、その数は5つぐらいになるだろうとしている。しかしそれでも、他都市の後塵を拝する状態だとカービー=ヤングさん。

 また、同局はこれから10カ月をかけ、バン・スプラッシュと名づけた市民コンサルテーションを行っていく。その市民ヒアリングを通し、仮設プールの設置場所などを決定していく。

 従来型のアウトドアプールは建設費も維持費も高くつくのに対し、仮設プールはそれらを安く押さえられるメリットがある。仮設プールの寿命は5年から10年だが、適切な下水や電源、プール利用に必要となる設備にアクセス可能な場所なら、簡単に設置ができるという。さらに設置後でも必要ならば移動させることも可能だ。またその費用は100万ドルから200万ドルの間になると、公園局では予測している。

 同市内に存在するアウトドアプールは、キツラノ・ビーチやセコンド・ビーチ、またニュー・ブライトンなど海岸沿いで、逆に市の東部や南部では全体的に施設不足の状態にあるとカービー=ヤングさん。また同局では、アメリカ・ミネアポリス市の植物を使って水を処理するプールや、ニューヨーク市の、水上に浮くはしけに設置した移動型プールのような革新的なものも、今後の選択肢となりうるとしている。

 

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