ビル・モルノー財相は3月30日、ニューヨークで講演し、カナダ経済がカナダドル安の恩恵を受けるにはもう少し時間がかかるとの認識を示した。カナダドルはことし1月、約10年ぶりの安値を付けた。原油価格の下落が引き金となっているが、それ以降はやや落ち着いている。

 モルノー財相は、カナダドル安は輸出産業、特に製造業には好機となると言い続けているが、その恩恵を受けるには1年以上は必要との認識を示した。ただ、3月31日に発表された経済成長率は0・6パーセントと予想を上回る伸びを見せ、4カ月連続プラス成長。けん引していたのは製造業だった。

 同日、カナダ銀行リン・パターソン副総裁がアルバータ州エドモントンで講演。天然資源産業が主要産業の同州では原油価格の急落により経済が大きく傾き、厳しい状況となっている中、原油価格下落から回復するには2年はかかるだろうと語った。カナダ銀行は来週、金融見通し報告書を発表する。

 

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