カナダ銀行は9日、翌日物金利を0・5パーセントのまま据え置くと発表した。今月22日に連邦政府が発表する来年度予算案を待って次の金融政策を決めるとしている。

 今回の金利据え置きは予想範囲内だったため、市場が大きく反応することはなかったが、カナダドルは直後から1セント近く対米ドルで上昇した。

 カナダ銀行は昨年2回にわたり各0・25パーセント金利引き下げを行った。原油価格の急激な下落によるカナダ経済の悪化を考慮したもので、昨年7月に引き下げて以来0・5パーセントを維持している。

 この日は、今後について原油価格の低水準は継続すると予想されるが、アメリカ経済が好調さを取り戻しつつあり、不安定要素は軽減されつつあるとの見通しを語り、金利のさらなる引き下げに踏み切るかは言及しなかった。ただ専門家は、次の発表でさらに引き下げる可能性は十分にあると語る。

 まずは連邦政府の予算案を待ち、どういった経済政策を打ち出すのか静観する構え。連邦政府は来年度予算案でかなりの赤字予算になることがすでに示唆されており、カナダ銀行の動きに注目が集まる。

 

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