壁一面、色とりどりのモザイクかハチの巣かと、吸い寄せられるように足が向く。見ると、美しい絵柄が描かれたブリキ缶の蓋。実際、壁に缶がはめ込まれていて、150種にも及ぶ茶葉がそれぞれに入っている。2010年12月、ニューウェストミンスター、フレーザー川沿いにあるパブリックマーケット内に開店したお茶の店Great Wall Tea Co.。  オーナーは、ローレン・ボウラーさんとパートナーのショーン・スミスさん。ローレンさんのお茶好きと、お茶への情熱が、二人でお茶の店をはじめようという動機になった。場所は、コミュニティの人々が集うようなところがいい。そんな青写真は、改築・改装工事が終わったばかりのパブリックマーケットのなかに実現した。  「川沿いのプロムナードに散歩に来る人、マーケットに買い物に来る人、近くの大学の学生をはじめ、いろいろな人が来店します」とローレンさん。お茶は、人と人との出会いのきっかけとなり、コミュニケーションを促進する。  世界各地からの茶葉を、信用できるサプライヤーから仕入れている。ブラックティー、ホワイトティー、グリーンティー、ハーブティーをはじめバラエティーに富むメニュー内容が自慢。少量からの量り売りと同時に、2ドルで気楽に味わえるカップのお茶が人気だ。Lover's Leap, Kimono Cherry Roseというように書かれたメニューを眺め迷っていると、店のスタッフが笑顔で声をかけてくれる。この店のお茶を一口するときのように、心和む瞬間だ。
(取材 高橋百合)

ニューウェストミンスター、リバーマーケット内

109-810 Quayside Drive, New Westminster

Tel:604-520-3007

www.greatwalltea.com

営業時間:火〜土 10am - 6pm、日 10am - 5pm

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