2019年6月20日 第25号

カナダでも詐欺による被害が後を絶たない。最近では一昔前の「オレオレ詐欺」と違い、手口がかなり巧妙化している。 そのため注意をしていても騙されてしまいそうになるという声も聞く。 そこで今回は、詐欺の被害に遭わないために詐欺の手口と対処法を紹介する。

 

 歳入庁や移民省など公的機関を装う詐欺が横行

 最近被害が多いといわれているのは、カナダ歳入庁(CRA)や移民省など公的機関を装った詐欺行為。特にカナダ在住者ならば必ず納税申告しなければならない歳入庁を語る手口は全ての人に関係するため注意が必要だ。

 カナダ詐欺対策センター(CAFC)が公表している詐欺の特徴を紹介しよう。

歳入庁を装った詐欺の手口とは?

 歳入庁関係者を装った詐欺の場合は、電話、Eメール、テキストメッセージを使ってくる。主に個人情報を引き出したり、支払いを要求したりするのが狙い。以下に相手がどのような言葉で要求するかの例を挙げる。

電話の場合
1.未払いの税金があるため、すぐに支払わないと逮捕される
2.歳入庁があなたを提訴した
3.あなたの名前で逮捕状がすでに出ている
4.要求している額を支払わなければ強制出国させられる

Eメールやテキストメッセージの場合
1.税金額の査定が完了し、返金分を受け取れるため、リンク先に必要事項を記入し送信 する
2.あなたの会社が脱税に関わっていると告訴されている
3.申告した税額に矛盾が見つかったため訂正する必要がある
4.税金の払い過ぎによる返金があるためCRAからEトランスファーを使って受け取れる
5.申告した税金についてすでに追加調査が開始されている

 こうした文言を使って、個人情報や金融機関情報を聞き出したり、入力させたり、また金を振り込むことを要求してくる。

歳入庁を装った詐欺から身を守るためには?

 CAFCは、以下の事項に注意して、詐欺だと思った場合はCAFCに通報するよう呼びかけている。

注意点
1.CRAは、逮捕したり、警察へ通報したりという脅し文句を使用することはない。
2.CRAは、Eトランスファー、ビットコインなどの仮想通貨、iTunesやホームディーポなどのプリペイドクレジットカード、ギフトカードで支払いを要求することはない。(CRAが受け付けている支払方法は、オンラインバンキング、デビットカード、クレジットカード、ペイパル。)
3.CRAは、リンクへのクリックを要求して返金を受け取らせたり、個人・金融情報を入力させたりすることはない。(唯一の例外として、納税者がCRAに直接電話で話をし、特定の情報を得るためにリンクや書類をEメールで送ってほしいと依頼したときにのみ、電話中にCRA職員が情報を送ることができる。)
4.CRAが、テキストメッセージを送信することは決してない。

対応策
1.疑わしい電話だと思ったときにはすぐに切ること。
2.CRAを装っていると思われるEメールアドレスからのメール内容のリンクはクリックしないこと。
3.初めてタックスリターンを申請する若者が被害に遭う可能性が高いため、家族や友達が十分に情報を提供するよう協力する。
4.もしCRAからの連絡かどうか判断がつかない場合は、CRAのオンラインアカウントで確かめるか、直接電話(1-800-959-8281)で確認すること。

 

カナダ移民省を装った詐欺

 カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)を装い、移民に関する書類に不備があるため、すぐに手数料を支払わなければ、強制送還、パスポート没収、市民権はく奪にあうと脅かす手口が横行しているとCAFCが公表している。

 こうした詐欺の場合は、犯人は早急な入金を要求したり、電話の内容を口外しないよう口止めを要求したりすることが特徴という。

 IRCCは、強制送還回避のために罰金を徴収する目的で電話をかけることはなく、プリペイドクレジットカードなどで支払いを要求することはないため、こうした電話がかかってきたときは、すぐに支払ったりせずに、IRCC(1-888-242-2100)に連絡し、自身のプロフィールについて確認するよう注意を促している。

 

その他の詐欺の手口

 上記以外にもさまざまな手口による詐欺行為が広がっている。以下はCAFCのサイトで紹介されている手口の一部。詳しくはサイトを参照。

緊急を装った詐欺(オレオレ詐欺):孫を装って緊急事態が発生したので金を工面してほしいとお願いする、いわゆるオレオレ詐欺。以前から知られた手口だが、最近増加傾向にあると注意を呼び掛けている。

懸賞当選詐欺:宝くじや懸賞に当選したと、電話やEメール、ソーシャルメディアで連絡してくる手口。宝くじや懸賞を受け取る前に手数料を要求してくる。シニアをターゲットにしているケースが多い。

恐喝詐欺 : 偽の誘拐や、オンラインデート、性的画像・映像を利用して(セクストーション)金を強要する手口。最近ではアジア系コミュニティ、特に中国人留学生などを狙った恐喝詐欺が連続して発生し、警察が注意を呼びかけた。

サービス提供詐欺 : 通信プロバイダー、インターネット、金融、メディカル、エネルギー(電気や水道など)の偽のサービスを勧誘したり、キャンペーンを提供したりする手口。

 その他にも、投資詐欺、バケーション詐欺、タイムシェア詐欺などが紹介されている。

 

電話番号に要注意

 最近の電話による詐欺では、電話番号にローカル番号を使用している場合も多く、電話のナンバーディスプレイに表示された番号で信用したり、惑わされたりしないよう注意を呼び掛けている。

 

詐欺の被害を受けた場合は必ずCAFCやRCMPに報告を

 CAFCは詐欺にあった場合は、以下のような対策を取るよう促している。

1.CAFC(1-888-495-8501)か、RCMPウェブサイト(右記参照)から報告
2.警察に連絡
3.送金したり、金融情報を送ったりした場合は、金融機関へも連絡
4.SINナンバーを盗まれた場合は、サービスカナダ(1-800-206-7218)に連絡 被害の拡大を抑え、今後の被害者を減少するためにも、金銭的な被害の有無にかかわらず、情報を教えてしまったり恐喝を受けたりした場合も、必ず連絡してほしいと呼び掛けている。

 

カナダ詐欺対策センター (Canadian Anti-Fraud Centre:CAFC)

カナダ連邦警察(RCMP)、産業省競争政策局、オンタリオ州警察の協力によるカナダ政府の詐欺対策機関。詐欺の被害を受けた場合の連絡は下記まで。

電話:1-888-495-8501(Toll Free) 午前9:00〜午後4:45(東部時間)
RCMP:https://www.services.rcmp-grc.gc.ca/?ipeReferer=CAFCFRS
詳しくはCAFCウェブサイトまで: http://www.antifraudcentre-centreantifraude.ca/index-eng.htm

(取材 三島直美)

 

 

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