2018年12月6日 第49号

11月30日、JETプログラム参加者の帰国を歓迎するレセプションが、在バンクーバー日本国総領事公邸で開かれた。3週間前に着任したばかりの羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事と羽鳥ユジュ夫人にとって、初めて主催するレセプション。玄関ホールで招待客ひとりひとりを出迎えた夫妻の温かな歓迎で、会場は早くも和やかムードに。 この夏の帰国者6人が日本での体験やエピソードを報告し、出席者と交流した。

 

この夏帰国したJETプログラム参加者たちと羽鳥隆総領事(中央)。(左から)ローレン・アートマンさん、ジャックリーン・スピサさん、ブロムウィン・オーセストさん、羽鳥総領事、カラ・ミッチェルさん、ナイジェル・ラクソンさん、ソニア・チャブラ伊賀さん

 

同窓会によるサポート

 レセプションにはJETプログラムの帰国者、JETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)会長と理事ほか、全カナダ日系人協会、日系文化センター・博物館、ジャパンフェア実行委員会などの日系関連組織関係者、ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)、ランガラカレッジの教授や教員など計33人が出席した。

 冒頭でJETAABC会長のタイ・ラムさんがレセプションを主催した羽鳥総領事に感謝の言葉を述べたあと、全員に日本文化に関するクイズを出して場内を盛り上げた。JETAABCではさまざまな交流会を企画するほか、会員たちに日系コミュニティーのイベントへの参加・ボランティアを呼びかけている。

 続いてUBCアジア研究学科のジョシュア・モストウ教授が「同窓会やコミュニティーの先輩たちのサポートを得ながら、カナダの生活に復帰してください。まずは久しぶりのカナダのクリスマスを楽しんでください」と挨拶した。

 

お互いを理解しあうために

 最後に羽鳥総領事が「皆さんは日本でかけがえのない経験と思い出を築いたことでしょう。でも、うまく意思を伝えられなかったり、日本人を理解できなかったり、難しいこともあったのではないでしょうか」

 「私はカナダに3週間前に着任しました。韓国、北朝鮮の専門家で、前の勤務地は韓国でした。日本と韓国は歴史的な問題もありますが、日本人と韓国人はとても似ているので、誤解や考えの違いに気づきにくいところがあります。その違いを分かり合うこと、お互いが歩み寄ることが大切です。日本とカナダの間においてもお互いが違いを乗り越え、相互理解が進むよう皆さんが日加間における日本のサポーターとして活躍してくれることを期待しています」と激励の言葉を述べた。

 

JETプログラムを終えて

 JETプログラム参加者は、アシスタント・ランゲージ・ティーチャー(ALT)として中学・高校で英語教師のアシスタントに、また国際関係コーディネーター(CIR)として地方の役所や国際機関に配属され、地域の外国語教育と国際化の推進に努める。

 宮城県仙台市の七郷中学で英語を教えたナイジェル・ラクソンさんは東日本大震災を忘れないよう、仙台の復興と観光案内をかねた文集プロジェクトを開始。生徒たちが英語で震災のときの思いを綴り、仙台を紹介する漫画やイラストを描いた。ラクソンさんは2017年付けの駐カナダ特命全権大使門司健次郎氏から受け取った感謝状を、文集とともに参加者に回覧した。

 ジャックリーン・スピサさんはドイツからJETプログラムに参加し、任期終了後にカナダにやってきた。日本では金髪について「イズ・ユア・ヘアー・イエロー?と言われたこともあります(笑)」と報告したが、地元の警察で制服を着て1日警官になったことなど、愛知県犬山市での貴重な体験を語った。

 ソニア・チャブラ伊賀さんは20年ほど前にJETプログラムに参加し、富山県で英語を教えた。2度めに応募したJETプログラムで再び富山県を希望し、2年を過ごして帰ってきた。さらに日本語に磨きをかけ、日本語と科学の教師としての道を歩む。

 JETプログラムのコーディネーター、スティーブ・シェブリエさんによると、任期は1年だが5年まで延長可能。今回の帰国者の中には3年間青森県八戸市の教育委員会外国語指導部で働いたブロムウィン・オーセストさんがおり、オーセストさんが現地に滞在していたカナダ人ホッケーチームとの交流について、流暢な青森弁で語った。

 

新しい友情の絆

 招待客のひとりでランガラ・カレッジ現代語学部主任、日本語教師の林長司さんは、1989年に京都市の公立高校で英語教師になってすぐ、スタートして間もないJETプログラムの職場や地域での受け入れ体制について奮闘し、教師へのワークショップを行ってきた。

 カナダで教壇に立つようになってからの22年間は、JETプログラムのBC州選考員を努めている。

 「参加者の皆さんの日本に対する知識や興味も大変多様化し、どこに赴任しても、地域住人のひとりとしてコミュニティーに溶け込み、素晴らしい出会いを体験してもらえるようになったのではないかと思います。同時にその地域の人たちにJETの参加者がもたらしてきた新しい友情の絆は、英語学習や文化交流の枠を超えて、人間同士の新しい繋がりを築いてきたように思います」と話している。

 このあと竹内えみシェフが作ったラーメンとおいしい日本食、日本酒などが振舞われ、羽鳥総領事夫妻の温かなおもてなしとともに、楽しい歓談が続いた。

JETプログラムについては http://jetprogramme.ca/を参照

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

 

日本文化に関するクイズを出し、場内を盛り上げたJETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)会長のタイ・ラムさん

 

スピーチと乾杯の音頭を取った羽鳥隆総領事

 

東日本大震災を忘れないよう、仙台の復興と観光案内を目的に、七郷中学の生徒とともに文集を制作したナイジェル・ラクソンさん

 

羽鳥ユジュ夫人(右端)と和やかに歓談したソニア・チャブラ伊賀さん(左)とジャックリーン・スピサさん(中央)。スピサさんはドイツからJETプログラムに参加した

 

ランガラ・カレッジ現代語学部主任、日本語教師の林長司さん

 

招待客ひとりひとりを温かく出迎えた羽鳥隆総領事・羽鳥ユジュ夫人

 

出席者のみなさん

 

 

 

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