2018年6月21日 第25号

6月6日から7日までハワイで開催された、第59回海外日系人大会で採択された大会宣言は次の通り。

世界各地の日系レガシーを共有し、日系の連携を深め広げます

 

 私たち、第59回海外日系人大会(2018年6月6日開催)に世界各地からハワイに参集した日系人は、『世界の日系レガシーを未来の礎にーハワイ元年者150年を祝ってー』を総合テーマに討議し、以下の6項目からなる決議を本大会の成果として宣言いたします。

1・ 【日系レガシー】

 正直、勤勉、協調、感謝の心(おかげさまで)ーー私たち海外日系人は、このような価値観や生き方を祖父母や両親から受け継いできました。世界に広がる日系人は農業から、教育、医療、社会福祉、さらにはビジネスネットワークに至る幅広い分野で地域社会に貢献してきました。継承してきた日本文化が居住国の生活や文化にインパクトを与えていることも確認しました。私たちは日系レガシーを誇りとし、次の日系世代や居住国の人びとに伝え続けます。

2・ 【日系資料館】

 世界各地にある日系資料館は、それぞれの国特有の日系レガシーを保存し地域に伝える活動をしています。私たちは、各地のレガシーを世界の日系人が共有し、さらなる発信強化のため、資料館同士の情報交換・連携を促進します。そのために日系資料館連絡協議会の設立を目指します。

3・【グローバル化と日系人】

 居住国の言語や文化を身につけ、多文化が共生する社会で生きてきた日系人は、日本のグローバル化に貢献できる人材の宝庫です。日本企業のグローバルなビジネス展開や、日本の官民による国際協力において、日系人の総合的な能力を評価し、積極的に活かすことを望みます。それは日本と接点を持たない日系人が日本への関心を呼び覚ますことにも繋がります。

4・ 【若い世代のアイデンティティ形成】

 日系人としてのアイデンティティを持って育った若い世代は、母国と日本の文化の相違点と共通点を認識したうえで、日本の価値観や文化を尊重してきました。日本語教育はこれらの要素を伝え続ける上でも大切です。日本政府が日本国外においても日本語教育により一層積極的に取り組むよう求めます。若い世代は日本で学んだり働くことで自らのルーツを理解する機会を得たいと願っています。そのために日系四世以降の世代にも三世までの世代と同様に、日本の在留資格について特別の配慮を与えることを求めます。また日本人のアイデンティティを保ちながら世界で活躍できる環境を整える視点からも重国籍の容認は重要です。

5・【在日日系社会】

 中南米からのデカセギ現象は、日本の経済成長を下支えする過程で、在日日系社会が形成され、第二世代が社会人となる段階にきています。日本の移住政策によって海外に出た移住者の子孫の日本社会での活躍を受け入れ・応援するかどうかは、日本が多文化共生の時代に対応する上で試金石のひとつとなります。在日日系社会への日本社会および政府の温かい理解と支援を望みます。

6・【国際日系デー】

 日本人による海外移住の先駆である元年者が150年前、ハワイに上陸した6月20日は、近代日本において日本人が初めて世界に雄飛した記念すべき日です。日系アイデンティティを共有する私たちは、第一世代の努力に感謝し、世界に広がった日系レガシーを礎に、世界の日系間の連携を促進し国際社会への一層の貢献を果たすため、6月20日を「国際日系デー」と宣言します。

 

 最後に、私たちを温かく迎え入れ、大会成功のため多大の協力と支援を惜しまれなかったハワイの日系社会および関係者の皆様に心からの感謝の気持ちを表します。

 

 

 

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