2019年9月19日 第38号

今年も日本映画がバンクーバー国際映画祭へやってくる。1982年にノンプロフィット団体として発足し、毎年BC州の映画産業を推進させているバンクーバー国際映画祭。

一般:$15 / 特別上映:$17 / ガラ上映:$22
一般・平日午後5時まで:$13
学生(18 歳以上):$13
シニア(65 歳以上):$13
子供(18 歳未満、子供向けのみ):$10
5枚パック 学生:$50/シニア:$60
6枚パック :$84 10 枚パック :$135
20 枚パック :$260
30 枚パック :$375 など

*チケットとは別にVIFF メンバーシップ $2 の購入が義務付けられます。
チケットは、 オンライン(www.viff.org)、または Vancouver International Film Centre (1181 Seymour St Vancounver)

 

 

Every Day A Good Day 日日是好日(にちにちこれこうじつ)

2018, 100分 監督 大森立嗣(たつし)

読者プレゼント 『日日是好日』ペアチケットが抽選で5名様に当たります!
詳細はパート1、5ページをご覧下さい。

︎「Every Day a Good Day」 2019 ©VIFF

自分の人生について考える

2014年の新報独占インタビューから5年経ち、再びバンクーバー国際映画祭に登場する大森監督の作品。今回の作品は森下典子の自伝エッセイを映画化したもので、主演は黒木華、共演に樹木希林、多部未華子。大学生の典子(黒木)は母親から茶道を勧められて、従姉の美智子(多部)と一緒に武田のおばさん(樹木)の指導を受ける。お茶をはじめて十年、大学を卒業後就職・結婚した美智子に比べ、続けてきたお茶にも限界を感じてきた典子は中途採用の就職試験に失敗、彼氏と別れ、父親を亡くし人生はどん底。武田のおばさんと一緒に泣いて、自分の人生をまたやり直そうと決意する。

9月30日(月)  8:45 PM   International Village 09
10月2日(水)  4:00 PM International Village 09

 

 

Hard-Core ハード・コア

2018, 124分 監督 山下敦弘(のぶひろ)

︎「Hard-Core」 2019 ©VIFF

純粋な男たちの未来は?

2015年に新報独占インタビューに登場した山下敦弘監督。原作は90年代に大ヒットした伝説のコミック『ハード・コアー平成地獄ブラザース』。山下監督も主演俳優の山田孝之も原作ファンだったことから映画化された。 舞台はバブル崩壊後の日本。弱者を見下し利用しようとする腐った社会に反発する権藤右近(山田)は、 まっすぐで信念を曲げることができないアウトローだった。そんなある日、 一緒に働く牛山(荒川良々)と謎のロボットを発見。『ロボオ』と名付けて弟の左近(佐藤健)も含めて行動を共にする。やがて3人は、自分たちの未来を変えるような野望を抱いてしまう…。

10月5日(土) 4:00 PM  Rio Theatre
10月9日(水) 9:00 PM  International Village 09

 

 

Melancholic メランコリック 

2018, 114分 監督 田中征爾(せいじ)

︎「Melancholic」 2019 ©VIFF

 

銭湯で殺人の証拠隠滅!?

普段はIT会社に勤務しているという田中監督。製作費用に300万円かけて、週末に作った自主映画作品が東京国際映画祭で監督賞を受賞した。東大を卒業後、 パッとしない生活を送っていた和彦 (皆川暢二)は、たまたま訪れた銭湯で高校の同級生・百合と再会し、その銭湯で働くことになる。ところがその銭湯は閉店後の深夜、人殺しと遺体解体場として貸し出されていた。やがて同僚の松本(磯崎義知)が殺し屋だと知る…。新人監督の長編デビュー作とは思えない内容に期待できる。

10月 6日(日) 4:15 PM  International Village 10
10月 11日(金) 9:00 PM  SFU's Goldcorp

 

 

No Longer Human 人間失格:太宰治と3人の女たち

2019, 120分 監督 蜷川実花(にながわみか)

︎「No Longer Human」 2019 ©VIFF

 

売れる小説を書くためなら不倫も実行

『死ぬほどの恋、ヤバすぎる実話』と題される蜷川監督による禁断のエンターテインメント映画。主演は小栗旬で、3人の女性役に宮沢りえ、二階堂ふみ、沢尻エリカ。 『人間失格』は太宰治の中編小説で、連載最終回の掲載直前に、 本人が自殺していることから『遺書』の小説と考えられてきた。正妻と2人の愛人を持ち、お酒と恋に溺れる生活から人々を惹き付ける小説を書いた太宰治。映画は人気と才能の裏で苦しむ彼の真の姿を描く。

10月3日(木)4:00 PM  International Village 09
10月7日(月)9:00 PM  The Cinematheque

 

 

Children of the Sea 海獣の子供

2019, 111分 監督 渡辺歩(あゆむ)

︎「Children of the Sea」 2019 ©VIFF

 

映像がきれいな冒険ファンタジー

五十嵐大介による漫画を渡辺歩がアニメーション映画化した。主人公は他人と接することが苦手な中学生、安海琉花(声:芦田愛菜)は夏休みに父親の勤務する水族館へ行く。そこで不思議な少年、海と出会う。海の面倒を見ているうちに彼の双子の兄、空とも出会う。そんな時、海に隕石が落ち、世界では「白班」を持つ魚が光となって消えるという現象が多発していた。

10月6日(日) 1:00 PM  International Village 09
10月8日(火) 6:45 PM  International Village 09

 

 

日本の短編映画

Amusement Ride (Tomonari Nishikawa)
2019, 6分
Modes 1
9月 26日 (木) 6:00 PM  Vancity Theatre
10月 9日 (水)  8:15 PM Vancity Theatre  

Itohime (Nao Izumi)
2018, 5分
A Matter of Identity
10月 3日(木) 6:00 PM  International Village 08
10 月 5日(土) 12:30 PM  International Village 08

日本映画の上映劇場
-International Village (88 W Pender Street)
-Vancouver Playhouse (600 Hamilton Street at Dunsmuir)
-Rio Theatre (1660 East Broadway at Commercial)
-SFU's Goldcorp Centre for the Arts (149 West Hastings at Abbott)
-The Cinematheque (1131 Howe)
-Vancity Theatre (1181 Seymour)

(文 Jenna Park/写真提供VIFF)

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。