2016年11月17日 第47号

山の上では10月中旬からずっと降雪の続いたウィスラー。ウィスラーのプロスキーヤーやボーダーは、早速ヘリで氷河スキーを堪能していた。 11月24日がオフィシャル・オープニングデーで、この日からウィスラー山とブラッコム山の両方がオープンして名実ともにウィスラーの冬が始まる。 でも実際にはウィスラー山だけがオフィシャルより2週間はやく、11月11日にオープンしているので、「もう滑っちゃったよ~」という人は多いかもしれない。

 

森林限界を超えたハイアルパインエリア 

 

 さて、今シーズンのウィスラーには新しいことがいくつかある。

 まずはウィスラー山の山上レストランのラウンドハウスが拡張され、景色の良いヒートトレースド・アッパーデッキがオープンすること。ここ数年は冬でも観光だけで山に上る人が増えているが、そういう人たちもウィスラー山や氷河などの雄大な景色をより目の前に楽しみながら食事ができる。

 また、ウィスラー山の麓のGLCというレストランのパティオも拡張された。今までもアプレスキーで利用されることの多かったGLCだが、より多くの人がここでアプレスキーや食事を楽しむことができるようになった。

 そして昨シーズンにリニューアルされたランデブーレストランには「和」の雰囲気があり、ラーメンも注文できて、お箸で食事をする人が増えている。  そしてゲレンデに目を向けると、ことしリニューアルされた初心者コース。そこが何といってもオススメ。

 ウィスラーって聞くと、「上級者じゃないと…」とか「難しいコースばっかり…」と思われるかもしれないが、200以上あるコースの3分の2ぐらいが初級・中級者用のコース。しかも、そのほとんどのコースが毎日きれいに圧雪されていてとても整備がいいのだ。

 その中で、夏の間ずっと工事をしていたゲレンデがある。

 秋には「ここに雪がついたら絶対に気持ちがいい〜」と思わせる感じでコースの凸凹がきれいにならされていた。

 そのコースはアッパーウィスキージャック。ここからエゴボールを滑ってエメラルドリフトに向かう約2kmに及ぶコースは絶対にオススメだ。上級者には朝1本目のウォームアップや技術の確認に。そして初級者には技術向上に絶好の練習コースである。

 スキーやスノーボードを始めて間もない初心者にとっては、ウィスラー山の中間駅にある初級者用のゲレンデや山麓のコースがメインだった。ことしからは、自信ができたらすぐに、このコースにチャレンジしてほしい。

 なんといっても景色が良くコースが長い。「あれ?もしかして僕って天才?」といった感じで、すぐに上手になってしまうのではないだろうか?

 もう一つのオススメは『ピーク2ピーク・ゴンドラ』でブラッコム山に移動して滑るイージーアウトコース。ここも凸凹が少なく気持ち良く滑れるコースだ。

 体力に自信があったら、ブラッコム山の7thヘブンのコースやウィスラー山のピークリフトからの緩やかなコースやシンフォニーリフトのエリアが森林限界を超えていて景色が最高。遠くに氷河や、ブラックタスクという、とんがり山を見ることができる。  腕前が中級者以上で体力に自信があったらブラッコム氷河コースにチャレンジしてほしい。

 もちろん上級者・エキスパートにも「体がいくつあっても足りない」と思えるぐらいいろいろチャレンジできるコースがあり、毎日滑り続けても本当に飽きることがない。

 筆者は以前、冬季オリンピック金メダリストの父親と滑ったことがある。スキー場の経営にも携わっていたそうだが、「このスキー場は、日本中のスキー場を集めたようなもんだなあ」と話していた。

 初心者にもより優しくなったウィスラーブラッコム山、ぜひことしもスキー、スノーボードを楽しんでほしい。

 さて、スキーやスノーボードで滑らない人でもウインタースポーツを楽しめる街がウィスラー。

 ことしも12月上旬から3月いっぱいの予定で無料のアイススケートリンクがオープンする。スケート靴がなかったら$5で借りることもできる。場所はビレッジ内のオリンピックプラザである。

 また、チューブに乗って滑り降りるチューブパークも12月中旬から4月中旬までオープンの予定。3歳以上であれば誰でも楽しむことができる。初心者用レーンから上級者用レーンまで7レーンオープンする。上級者用レーンはスキーの直滑降と同じぐらいのスピードが出て、自然のジェットコースターのようだ。

 ウィスラーの郊外ではXCスキーやスノーシュー、スノーモービルが、年間を通してジップトレックやバンジージャンプも楽しむこともできる。  

 そしてここ数年、そういったアクティビティーをしないツーリストも増えているのがウィスラー。のんびりゆっくり楽しむのもあり。

 きれいにライトアップされたビレッジを歩くだけでも楽しいし、カフェやレストランで食事を楽しむだけでも楽しい。

 そんな中でオススメなのがウィスラー・カルチュアルコネクターの散歩道。

 カルチュアルコネクターは、ウィスラーのいろいろなカルチャー施設を結ぶ散歩道。ただ建物を見て歩くだけでも小一時間の散歩になるし、一つ一つの施設をじっくり見ていたら一日あっても足りないくらいだ。それぞれの施設を簡単に紹介しよう。

①スコーミッシュ・リルワット先住民文化センター
 海の民・スコーミッシュ族と山の民・リルワット族の出会いの場がウィスラー。ここでは二つの民の文化や生活様式の違い、自然に根ざした共通する考え方などを学ぶことができる。

②ロストレイクパッシブハウス
 パッシブハウスというのは熱効率が良く、とてもエコな建物のこと。夏はMTBのレンタルショップ、冬はXCスキーのレンタルショップでカフェも併設されているので、アクティビティーの後のんびりすることもできる。秋には2階でローカルアーティストの展示も行われていた。

③オデンアートミュージアム
 浮かぶ箱舟のようなデザイン、木のもつ柔らかさや温かさを感じさせるエントランス。中に入らなくてもここだけでもみる価値あり。現在『Geisha to Diva - The kimono of Ichimaru』という企画展の真最中(10/22〜1/9)。これを見るだけでもウィスラーに行く価値あり。

④マイプレイス
 スキーやスノボの新作ムービーの上映会、ギャラリー、日曜日にはキリスト教の礼拝も行われているマルチカルチュラルな場所。礼拝はビジターでも気軽に参加可。建物の前には親子グマの像もあり写真撮影ポイントになっている。

⑤ウィスラーライブラリー
 2008年1月に完成したばかりの新しいライブラリー。コミュニティーのハブとして様々なイベントにも使われている。館内には2010年オリンピック・パラリンピックの聖火も展示されている。日本語のお話会も定期的に開催されている。

⑥ウィスラーミュージアム
 外壁には、ウィスラーのファーストレディーと呼ばれたマートル・フィリップさんの絵が描かれている。とてもお転婆な女性だったようで様々な逸話が残されている。この絵では子グマが腕に絡んでいるが、この絵一つでマートルさんの人柄が表されているようだ。館内には、オリンピック関連の事やウィスラーの歴史、自然、生活などいろいろ展示されている。

 さあ、ウィスラーは行くだけでアドベンチャーであり勉強にもなる場所だ。冬を満喫、ウィスラー! ことしの冬もウィスラーに行ってみよう。

(取材 野口 英雄)  

 

イベント情報
◉11月30日〜12月4日:ウィスラー・フィルムフェスティバル
◉12月5日:コカニーバレー・レースシリーズ
冬の間6戦が予定されているアルペンレース。誰でも参加可能。
◉12月17日:サンタコスチューム・デー
先着75人のサンタさんには無料の一日券がもらえる。
◉12月16日〜4月2日の毎日:フレッシュトラック&朝食ツアー
毎日650人限定で7時15分にゴンドラに乗ってラウンドハウスで朝食を楽しみ、誰よりも早く朝一本の気持ち良いゲレンデを滑走するプログラム。
◉12月18日〜3月26日の毎週日曜日:ファイアー&アイスショー
夕方6時30分からスキーヤーズプラザで行われる無料のショー。スキー・スノボの火の輪くぐりが見られる。
◉12月31日:カウントダウンイベント
◉1月7日:ディープウィンター
フォトチャレンジ プロカメラマンのフォトコンテスト。見応えあり。
◉1月22日〜29日:ウィンタープライド
ことし25回目を迎えるゲイ(同性愛の人々)の祭典。
◉2月24日〜25日:ピークツウ・バレーレース
4人1組の団体レース、世界最長のGSレース。元オリンピック選手から80歳を超えるスーパーシニアまで参戦する30年以上続く伝統のレース。
◉4月1日:ショーケース・ショーダウン
スノーボードの大会
◉4月13日〜16日:ウィスラーカップ
世界21カ国、11歳〜14歳のジュニアレーラーが参戦するアルペンスキーレース。多数のオリンピック選手を生み出している伝統の大会。
◉4月7日〜16日:ワールドスキー&スノーボードフェスティバル
冬を締めくくる一大イベント。5日間スキー、5日間スノーボードのイベントが目白押し。フリーライド系のアップカマーが集結。平昌オリンピックの前哨戦か?

いろいろな情報のウェブサイトはこちら
オデン美術館:http://audainartmuseum.com/
先住民文化センター:http://slcc.ca/
ウィスラー・ブラッコム公式HP: www.whistlerblackcomb.com
ウィスラーのHP:www.whistler.com/
BC州日本語HP:http://www.hellobc.jp/   

現地での アクティビティー
日本語情報 Jステーションウィスラー: www.jtb.ca
ジャパナダ: www.japanada.com

 

先シーズン、ブラッコム氷河にケイブができていた。ことしはどうだろう?

 

ウィスラーのラウンドハウスレストランとピーク2ピークゴンドラ

 

コース標識

 

先シーズンよりリニューアルされた和風なイメージのランデブーレストラン

 

ランデブーレストランで洋風ラーメン

 

上級者コースのパフパフパウダー

 

サンタデー

 

毎週日曜日のファイヤー&アイスショー、無料

 

無料の野外スケートリンク

 

スケートリンク側でそり遊び

 

記念撮影の定番場所

 

3月いっぱいイルミネーションを楽しめるビレッジ

 

冬も楽しめるジップトレックツアー

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。